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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

東京アートポイント計画通信

東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。

2013/06/20

坂本POレポート 現場をひらく(2)

東京文化発信プロジェクトは、毎年4月に始動し、翌年3月に終わるという単年度事業。4、5月というのは、前年度の決算や新年度の契約手続きなど、一年で最も事務書類作成・確認作業の多い月で、そんな書類を大量処理する日々が怒涛のように過ぎ去ったかと思えば、一息つく間もなく5月後半頃より各共催団体のみなさんと、事業実施計画を組み立て始めます。さて、6月現在、大半の事業では、三田さんの前投稿にあるように、計画を練り、精査し、実施に向けて準備中。ただし、3月までには、ドキュメント納品を含め全ての事業を終了させなくてはならないので、のんびり事業実施計画書を作成している場合ではなく、どんどん進めて実施しなくてなりません。(このタイトな進行は、単年度事業の宿命です…)

とはいえ事業実施計画書は、年間事業の設計図。どれほど精度が高く、強度のある計画を立てられるかどうかで、事業が大きく花開くか、不完全燃焼に終わるか、その先の行方はほぼ決まります。アートプロジェクトですので、事業を進めながら予測できなかった方向に展開することもあれば、現場の状況に応じて事業変更することもあります。ただし、何をするか、なぜそれをするのか、そしてどこまでやれば成果を出したと言えるのかという、事業の核となる事業趣旨や、評価軸の設定については変わりません。言い換えれば、その部分がしっかりしていれば、思いが膨れ上がって、アイディアがわいてでてきても迷子になることはないでしょう。

実施計画書とひとことにいっても、思いつきでつくれるものではなく、企画をもとに、時間の許す限り、地道なリサーチを進め、丁寧に周囲へのヒアリングや調整をし、これまでに培った知識やスキルを投入し、頭を捻りながら、渾身の数枚を書きあげます。プログラムオフィサーの仕事としては、団体のみなさんの思いのつまった企画を実施計画書としてまとめる作業のお手伝いをしています。

特に育成対象団体のみなさんの場合、自分たちの思いは溢れんばかりだけれども、それを実現させるための根拠や実態のない計画が出てきたりすることもあります。公的事業としてどうしていまそれをおこなうことが必要なのか。対話をしながら確認します。シンプルに言えば5W1H。いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、そして、どうやって、それをおこなうのか。やはり基本はそこです。やりたいことはあるのに、実働部隊が揃っていなかったり、具体的な手段が抜けていたり。そこをおさえられない限り、前に進まない…。予算や時間と相談しながら、事業実施にむけて、不足箇所をおぎなったり、規模を調整したりして進めます。

何をやろうとしているのかコンセンサスをとるまでには、ことばをつくる作業も発生します。プログラム名の設定や、各役職のネーミング。自分たちだけに通じることばではどうしようもない。やろうとしていることを周囲に伝える為のことばをつくりだすことにもエネルギーを費やします。伝わらなければ協力者も得られず。公的事業としてやるからには、自己満足的な活動と捉えられることなく、社会性をともない、周囲の理解を得ながらやることが不可欠です。

まさにいま、各団体素晴らしいチーム体制で、ワクワクするような計画を組み立てています。あんなことやこんなことが東京のまちなかで動き出します。来月には、どこかの事業のもう少し具体的な現場のおはなしができるかなと思います。どうぞお楽しみに。

東京アートポイント計画プログラムオフィサー 坂本有理

Tokyo in Progress_Research
川俣正・東京インプログレス―隅田川からの眺め」リサーチ風景

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