アーツアカデミー
アーツカウンシル東京の芸術文化事業を担う人材を育成するプログラムとして、現場調査やテーマに基づいた演習などを中心としたコース、劇場運営の現場を担うプロデューサー育成を目的とするコース等を実施します。
2018/01/18
アーツアカデミー2017レポート第1回:アーツアカデミー(調査研究員制度)とは
アーツカウンシル東京が2012年から実施している「アーツアカデミー」。
1年を通してアートをめぐるリサーチを行いながら、東京都の文化政策や助成制度を知り、芸術文化活動の評価のあり方について考え、創造の現場が抱える問題を共有するアーツアカデミーは、これからのアートの世界を豊かにしてくれる人材を育てるインキュベーター(孵化装置)です。
当レポートでは、アーツアカデミーの1年をご紹介していきます。
時代の変化に伴い、社会の中での芸術の役割がますます多様化してきている中、芸術文化全体の状況を把握してそれを広い視野から評価する新しい視点や価値観を探し出し提示することは、芸術支援に携わる公的および民間の機関にとって重要な課題です。そして、そのための専門的な知見を有した人材を育成することも課題となっています。
アーツカウンシル東京では、芸術文化事業を担う人材を育成する「アーツアカデミー」というプログラムを毎年実施しています。このプログラムは、現場調査や研究テーマに基づいた演習などを中心としたコースと、劇場運営の現場を担うプロデューサー育成を目的とするコースに分かれています(後者のコースは劇場で実際に勤務する方のためのもので、実施場所は東京芸術劇場です)。
「アーツアカデミー」は、普段一般の方になかなかご覧いただけない事業ですが、前者の「研究テーマに基づいた演習などを中心としたコース」の活動について、シリーズ・レポート記事でご紹介したいと思います。
2017年7月11日、アーツカウンシル東京の会議室に、音楽・演劇・美術/映像など各分野を専門とする8名のアーツアカデミー調査研究員が集まりました。初顔合わせとなる今回は、この事業についての活動概要の説明会(オリエンテーション)です。
調査研究員はこれから1年間をかけて、さまざまな芸術分野の公演や展示等の視察調査を行い、また有識者へのインタビューや様々な調査活動、アーツカウンシル東京の企画助成課のシニア・プログラム・オフィサーたちとのディスカッションを通じて、年度の最後に行う、各人が決めた研究テーマに関する最終発表に向けて、研究・考察を進めていくことになります。
当レポート・シリーズでは、アーツカウンシル東京による芸術文化支援活動の一端をご覧いただきたいと思います。どうぞお楽しみに。