東京アートポイント計画通信
東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。
2018/02/15
さよなら、汐入タワー―Artpoint Letterより
東京アートポイント計画では、毎月1回メールニュース「Artpoint Letter」を配信しています。
2017年7月のメールニュースより、プログラムオフィサー・大内伸輔の記事をご紹介します。
汐入タワープログラム2016『おとのね』より。撮影:田口まき
構想から数えると2009年から足掛け9年。南千住の汐入公園にそびえる高さ11mの「汐入タワー」は、東京アートポイント計画から生まれた作品としての「物見台」です。
このたび、8月1日(火)のクロージングイベントをもって公開終了、その後すぐ解体する運びとなりました。
2009年、美術家・川俣正さんによる構想スケッチからはじまり、2010年、「川俣正・東京インプログレス」プロジェクトがスタート。2011年、地域のみなさんの協力のもと、上棟式では餅まきを実施。近所の子供たちも制作に参加し、3月20日に汐入タワーが竣工しました。
汐入タワーは、移ろい行く東京を隅田川のほとりから眺める「物見台」。制作中は、東京スカイツリーが伸びていく様子も見えました。そして竣工直前には東日本大震災が発災。物見台にのぼったみなさんは「その後の東京」をどう見たでしょうか。
2014年からは「汐入タワープログラム」として毎年夏に周辺で音楽ワークショップなどを実施。「隅田川夕日見」や「威風DoDo」などのアートプログラムでも隅田川の新たな風景の中心に汐入タワーはありました。
姿はなくなりますが、「ここにかつてタワーがあってね」という話は制作した子供たちや大人たちによって語り継がれていくことでしょう。
汐入タワーの物語は続きます。
(後日談)汐入タワーの解体プロセス
本記事の執筆後、汐入タワーの解体の様子を見届けました。
現在、タワーのあった場所は原っぱになっています。
2017年8月4日撮影
2017年8月10日撮影
2017年8月24日撮影
2017年9月5日撮影
2017年9月5日撮影
2018年2月8日撮影
プログラムオフィサーによる記事は、東京アートポイント計画が毎月20日前後に配信する月刊メールニュース「Artpoint Letter」でご覧いただけます。
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