東京アートポイント計画通信
東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。
2020/03/02
厄災の経験をどう引き継ぐか。―Artpoint Letterより
東京アートポイント計画では、毎月1回メールニュース「Artpoint Letter」を配信しています。
2020年2月号のメールニュースより、「Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)」の記事をご紹介します。
東日本大震災からもうすぐ10年目を迎えようとしています。
あれから大きな地震が幾度も起こり、豪雨や台風による被害もあり、日本だけでなく世界各地が様々な災害に見舞われました。2020年2月現在も、新型ウイルスによる感染症拡大という不測の事態に世界中で混乱が生じています。
この経験を、その先の未来にどう活かしていくか。
厄災の渦中にいるときはなかなか考えがたく、言葉にもしがたいことです。東北においては震災から時が経つことで、ますます「経験の継承」が課題となってきました。
東京アートポイント計画の関連事業「Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)」では、2011年7月より被災地域(岩手県、宮城県、福島県)の団体やコーディネーターと連携し、多様な文化環境の復興に取り組んできました。
今年もまもなく迎える3月11日を前に、2冊の本を発行しました。
『FIELD RECORDING vol.03 特集:経験を受け渡す』と『FIELD RECORDING vol.04 特集:出来事を重ねる』と名付けたその本では、それぞれ東北の震災や他の厄災と向き合う人々の「経験の共有」を取り上げています。
次の世代やほかの土地の人々が同じ経験を繰り返さないために。あの時のことを忘れず、思い出せるようにするために。
Art Support Tohoku-Tokyoの公式ウェブサイトで、全文をPDF公開しています。地続きの「あの時」から「この時」へ贈られた言葉を、ぜひご覧いただければ幸いです。
>Art Support Tohoku-Tokyo [Book]
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