アーツカウンシル東京が主催・共催するイベント情報

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「イミグレーション・ミュージアム・東京」トークシリーズ「多文化共生について考える」基礎編

ジャンル:
  • 講座・シンポジウム

文化とアートの魅力的な関係について考えてみませんか?

作品制作を主軸として活動してきた、イミグレーション・ミュージアム・東京(通称IMM)では、今秋からトークシリーズを開催。基礎編では移民という現象が発生した背景・歴史をたどり、日本の現状・課題・在日外国人の実態を見つめます。

日程

全4回、各回20名
実施日:2015年10月18日(日)、10月30日(金)、11月7日(土)、12月5日(土)

第1回【見学イベント:フィリピンコミュニテイ見学―五感で感じるフィリピン】

日時

10月18日(日)11:30~14:00 

会場

カトリック梅田教会

カトリック梅田教会について 
足立区は東京23区の中でフィリピン人の在住率が最も高い地域です。
国民の90%以上がカトリック信者だと言われるフィリピン。足立区の梅島駅の近くにある「カトリック梅田教会」には毎週末100名以上のフィリピン人・フィリピーナが集まります。教会を中心に彼らは同じ国の人々に出会い、日本の生活に必要な情報を交換し、教会に集まる多様な国籍の人々と一緒にフィリピンの文化を楽しみます。クリスマスやニュー‧イヤーパーティーはもちろん、真夏にはフィリピンのかき氷「ハロハロ」もふるまわれ教会を盛り上げます。

見学イベントについて

この日は、在日フィリピン人が集うカトリック梅田教会の敬老会を見学します。
梅田教会にかようフィリピーナたちが積極的に敬老会に参加するようになったのは、ここ数年のことです。日本、フィリピンのさまざまな食べ物が並び、フィリピーナたちによるバンブーダンスのお披露目や、ペルーのバンドによる演奏などで盛り上がります。あなたも彼女たちのダンスの輪に加わってみてはいかがですか。敬老会見学のあと、IMMメンバーと見学の感想・考えについてディスカッションを行います。

第2回【講演題目:多文化共生を「空想」にしないために-シティズンシップの視点から】

日時

10月30日(金)19:00~21:00

会場

学びピア21 5F研修室3

講師

塩原 良和(しおばら よしかず)
慶應義塾大学法学部教授。博士(社会学)。日本学術振興会海外特別研究員(シドニー大学)、東京外国語大学外国語学部准教授等を経て現職。専攻は社会学‧社会変動論、多文化主義研究、オーストラリア社会研究。日本国内における外国人住民支援‧多文化共生施策にも調査と実践の両方から関わっている。

主な著作に『共に生きる-多民族‧多文化社会における対話』(弘文堂)、『変革する多文化主義へ-オーストラリアからの展望』(法政大学出版局)、『ネオ‧リベラリズムの時代の多文化主義』(三元社)など。

講演概要

「多文化共生」という言葉は1990年代半ばから行政用語として使用されるようになり、定着していきました。その一方で外国人住民の生活課題に直面する現場からは、この言葉はある種の「きれいごと」として、違和感とともに受け入れられてきました。
そして近年、リーマン‧ショックや東日本大震災、深刻化する労働力不足、オリンピック/パラリンピックの開催をにらんださまざまな政策的変化のなかで、外国人住民支援のあり方も変わりつつあります。
「多文化共生」を空虚な宣伝文句ではなく内実の伴った施策にしていくためには、いま、どのような発想が求められているのでしょうか。オーストラリアをはじめとする諸外国との比較の視点も交えて考えていきます。

第3回【講演題目:在日ブラジル人の現在】

日時

11月7日(土)14:00~16:00

会場

第一ビル5F

講師

アンジェロ・イシ
武蔵大学社会学部教授。ブラジル出身、自称「在日ブラジル人1世」。サンパウロ大学でジャーナリズムを専攻し、1990年に国費留学生として来日。東京大学大学院、ポルトガル語新聞の編集長などを経て現職。著書に『ブラジルを知るための56章』(明石書店)、コーディネートした提言書に「外国人を受け入れる地域社会の意識啓発に関する提言」(外務省、IOMなどが発行)。在東京ブラジル領事館の市民代表者評議会の評議員。

講演概要

日本に住む「外国人」のなかでも、「日系ブラジル人」と呼ばれる人々は「多文化共生」を考える上で欠かせない存在です。差別に対して裁判を起こした人もいれば、14歳でリンチされ命を落とした少年もいます。「派遣切り」されて日本を去った者もいれば、3.11後にいち早く被災地でボランティアをした者もいます。こういう在日ブラジル人たちの多様な物語を紹介し、政府や日本社会でいかなる対策や意識改革が必要かを考えます。

第4回【講演題目:在日フィリピン人の現在】

日時

12月5日(土)14:00~16:00 

会場

学びピア21 5F研修室3

講師

高畑幸(たかはた さち)
静岡県立大学国際関係学部准教授。1969年、大阪生まれ、秋田育ち。大阪外国語大学(現‧大阪大学)大学院でフィリピン研究専攻、大阪市立大学文学研究科後期博士課程(社会学専攻)修了。博士(文学)。
専門分野:都市社会学、都市エスニシティ、在日外国人問題(特に在日フィリピン人)。
近著:「大都市の繁華街と移民女性——名古屋市中区栄東地区のフィリピンコミュニティは何を変えたか」『社会学評論』第62巻第4号、日本社会学会、504-520ページ、2012年。「過疎地‧地方都市で働く外国人介護者―経済連携協定によるフィリピン人介護福祉士候補者49人の追跡調査から」『日本都市社会学会年報』32号、133-148ページ、2014年。

講演概要

現在、日本では約21万人のフィリピン人が暮らしています。1990年代初めから興行労働者として単身女性の来日が相次ぎ、多くの女性たちが日本人男性と結婚して定住しました。近年はその第二世代が日本の芸能界やスポーツ界で活躍を見せています。また、近年は東海地方の工業都市を中心に日系人の集住が見られます。講演では、1990年代から現在までの、日本におけるフィリピン人の定住、暮らし、子育て、就労、そして高齢化の課題について幅広くお話をしたいと思います。

募集対象

多文化共生に興味のある方

受講費

第1回:無料
第2~4回通し:500円 

※要事前申し込み
※各回毎の参加も可能ですが、受講費は通しと同じとなります。

申込方法

ウェブフォーム:ウェブフォームはこちら
TEL:03-6806-1740 (13:00〜18:00、火曜・木曜除く)
Email:info@aaa-senju.com
件名を「イミグレーション・ミュージアム・東京」と記入し、氏名(ふりがな)、電話番号、希望日
をメール本文にご記入の上、お送りください。
※「info@aaa-senju.com」からのメールを受信できるように設定してください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内にのみ使用します。

お問い合わせ

「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」事務局
ウェブフォーム:ウェブフォームはこちら
TEL:03-6806-1740(13:00~18:00、火曜・木曜除く)
Email:info@aaa-senju.com

開催場所

[第1回]カトリック梅田教会
[第2回]学びピア21 5F研修室3
[第3回]第一ビル5F
[第4回]学びピア21 5F研修室3

クレジット

主催
東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京藝術大学音楽学部、特定非営利活動法人音まち計画、足立区