このプロジェクト IX(アイエックス)は、作曲家ヤニス・クセナキスを中心とするものである。打楽器六重奏曲『プレイアデス』を、初演時の「音楽」+「舞台」の形式で上演することで、クセナキスの芸術におけるコリオグラフィックな可能性の追求をテーマとしている。『プレイアデス』は元々フランスのストラスブール・パーカッション・アンサンブルとストラスブール・ライン(Rhin)国立歌劇場から「ダンス・パフォーマンス」として委嘱された作品だが、こうした舞台作品としての上演記録は初演以降ほとんど残っていない。今回のプロジェクトでは、世界各地で演奏され続けているこの打楽器合奏曲を、初演時の構想と同じように、舞踊と一緒に上演するという、いわば「完全版」を目指すものである。舞踊部分はルカ・ヴェジェッティがクセナキスが愛した日本の能の様式を取り入れた振付、舞台構成を演出、音楽は加藤訓子が新たに録音したすべてのパートが会場にサラウンド化され、同時にスクリーンには6人のプレイヤーのアンサンブルがリアルに投影される。最後にクセナキスの独奏打楽器曲『ルボン』の生演奏で幕を閉じる。日本で創作初演した世界トップレベルの芸術性と完成度を持つコラボレーションの国際的な展開を目的とする。
演出・振付:ルカ・ヴェジェッティ
音楽監修・演奏:加藤訓子
ダンス:中村恩恵
2002年、加藤訓子、宮城聰、ジェームス・ウッドにて、ミュージックシアター「浄土」日本初演を計画。2003年4月ミュージックシアター・ワーク「浄土」日本公演実行委員会として設立。2005年、名古屋、東京、横浜にて日本初演を実施。当初の設立目的である日本初演の終了に伴い、代表の加藤訓子を主として様々なジャンルの芸術家と意欲的芸術創造活動を継続的に実施して行く目的で名称を kuniko kato arts project と変更する。2003年以降毎年継続的に日本各地でソロコンサートシリーズを実施、三井住友海上芸術文化財団の派遣アーティストへも参加し、地域の芸術文化振興活動へ寄与。舞踏家や演劇団体との作品共同制作とその実施、芸術家自身のテーマに沿った創造的作品の制作及び実施を継続的に行う。
〒140-0004 東京都品川区南品川5-14-18-902
kuniko kato arts project
制作担当:大坂ゆう子(オオサカ ユウコ)、伊藤聡俊(イトウ アキトシ)
TEL: 03-3450-6310
e-mail: info◆kuniko-kato.net
◆を@に置き換えてください。
ジャパンソサエティ(ニューヨーク)