この展示は、クィアの視点で考える「家族」をテーマとした日韓の若手アーティストたちの作品発表に加え、関連イベントとしてクィア・シネマ研究者や家族法研究者、韓国の映画監督のような多くの分野にわたる専門家をお招きして行ったトークを配信する企画展示である。夫になること、お父さんになること、気の置けない人と共に暮らし「家族」を持つこと。これらの極めて素朴な願いにも違和感を感じざるを得ない社会の中で、それぞれ日本と韓国で90年代初期に生まれ育った3人のアーティストたちが思い描く「家族像」を多様な手法を用いて表現する。彫刻・写真・ドキュメンタリー映像という幅広いジャンルで描かれる新しい家族のあり方や現社会に向けた問いは、ただクィア当事者たちだけに響くものではなく、多くの人が抱えている現状へ繋がる話である。
【寺田健人】
社会が作り出した「性」や「生まれ」に関する諸規範によって人々の行動・思考が決定されていく生政治に関心を持ち、ラディカル・フェミニズムが生み出した「個人的なことは政治的なこと」の実践として、主にパフォーマンスと写真を軸にして制作を行なっている。
企画者
パク・サンヒョン
070-4455-7625
kakamel555@gmail.com
Alt_Medium(東京都新宿区)
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