アーツカウンシル東京の事業

テラジア|隔離の時代を旅する演劇

  • 団体名 : 合同会社UPN
  • 区分 : 芸術創造活動を主とするもの
  • 助成タイプ : 長期
  • 分野 : 複合・その他

プロジェクト概要

「テラジア|隔離の時代を旅する演劇」は、2020年、世界規模のコロナウイルスの流行とともに始まったアジアの協働プロジェクト。2018年に東京で初演された『テラ』という演劇作品を、日本・タイ・ミャンマー・ベトナム・インドネシアのアジア各地のアーティストたちが次々に作り変え、現代の信仰や死生観をテーマとして創作・発表している。
「テラジア|隔離の時代を旅する演劇」の実践は、多文化共生社会の実現の途上で立ちはだかる多くの疑問に直接リンクしている。すなわち「互いに異なる文化をどのように尊重するか」「離れていても協働は可能か」「困難な状況下でいかに連帯し関わり続けることができるか」——。このような問いに、芸術を介して2020年から取り組んできた「テラジア」は、これからの時代の国際パートナーシップにおける一つのモデルケースを社会に示すことを目指す。
2023年10月にインドネシアで開催する国際シンポジウム「テラジアサミット」をマイルストーンとし、前半の1年半で作品創作とインタビューの蓄積を行い、サミット後にドキュメンタリーブック電子版を制作する。


【1年目プロジェクト概要】
(1)インタビュー 日本語・英語Web公開①
内容:「テラジア」のアーティストを対象としたインタビューをオンライン記事として日本語・英語で公開する。これまで十分に明かされて来なかったメンバーの個人史をインタビューを通じて辿ることで、プロジェクトの背景にある大きな文脈を国際的な読者と共有する。社会情勢が流動変化する中で作品を創作し続けているアジア各地のテラジアメンバーの感情や思考の変化にもフォーカスしたアーカイブであるとともに、芸術愛好家にとどまらない観客の裾野を広げる広報活動としての役割も担う。
日時:通年随時公開
会場: オンライン

(2)インドネシア 滞在リサーチ
内容:日本・インドネシア・タイ・ミャンマー各国からメンバー数名ずつが集合し、2年目の「テラジアサミット」の準備を行う。
-ジャカルタでTeater Kubur(ディンドン W.S.演出)による新作パフォーマンス『TERA Indonesia: Back to Nature』のワーク・イン・プログレス発表を鑑賞する。
-チアンジュールを訪問し、サミットの会場候補であるグヌンパダン遺跡を視察・リサーチする。
-他の芸術団体等とのネットワーキングおよび会場リサーチを行う。
日時:2022年9月4日(日)-13日(火)
会場:Teater Kubur、グヌンパダン遺跡(ジャカルタ、チアンジュール/インドネシア)

(3)ベトナム 映像創作・ショートバージョン
内容:映像作家のグェン・ハイ・イェンらベトナムのアーティスト・チームと日本のドラマトゥルク(渡辺真帆)が滞在リサーチを行い、ドキュメンタリーとフィクションを融合した新作映像作品「TERA Vietnam: The Tangerine Womb」のショートバージョンを制作する。
-グェンの出身地である北部のランソンに滞在し、地域住民への聞き取り、寺や墓地の見学、土地の習俗について調査する他、会場候補である洞窟の寺を訪れ、プラン検討、リハーサル、撮影を行う。
日時:2022年9月26日(月)-10月23日(日)
会場:Chùa Tiên 洞窟寺院ほか(ランソン/ベトナム)

(4)テラジア オンラインウィーク2022
内容:タイ、ミャンマー、ベトナム、インドネシア、日本のアーティストたちによる完全オンラインのミニフェス「テラジア オンラインウィーク2022」を開催。演劇・美術・映像・音楽の分野横断的な作品、各種トークや読みものなどのプログラムが、10日間の会期を通して順次ウェブサイトで公開される。一部の有料コンテンツを除き、原則的に参加無料。ビルマ語やベトナム語で収録される動画を含め、全て日本語・英語で閲覧・鑑賞可能となる。
日時:2022年11月4日(金)-13日(日)
会場: オンライン


【2年目プロジェクト概要】
(1)インタビュー 日本語・英語Web公開②
内容:「テラジア」のアーティストを対象としたインタビューをオンライン記事として日本語・英語で公開する。これまで十分に明かされて来なかったメンバーの個人史をインタビューを通じて辿ることで、プロジェクトの背景にある大きな文脈を国際的な読者と共有する。社会情勢が流動変化する中で作品を創作し続けているアジア各地のテラジアメンバーの感情や思考の変化にもフォーカスしたアーカイブであるとともに、芸術愛好家にとどまらない観客の裾野を広げる広報活動としての役割も担う。
日時:通年随時公開
会場: オンライン

(2)ベトナム 映像創作・ロングバージョン
内容:1年目に制作したショートバージョンを基に、「TERA Vietnam: The Tangerine Womb」のロングバージョンを創作・撮影・編集する。
-オンラインの協働によりストーリーボードを構築する。
-ランソンの洞窟寺院他にてパフォーマンスおよび撮影を行う。
日時:2023年7月1日(土)―31日(月)
会場:Chùa Tiên 洞窟寺院ほか(ランソン/ベトナム)

(3)インドネシア パフォーマンス創作
内容:Theater Kuburの劇団員約15名が出演する野外演劇『TERA Indonesia: Back to Nature』の創作。西ジャワ地方のスンダ族の民間信仰をテーマにしたパフォーマンスを、2万4千年前に作られたと推定されるグヌンパダン遺跡で上演する。
日時:2023年10月6日(金)―8日(日)
会場:グヌンパダン遺跡(チアンジュール/インドネシア)

(4)テラジアサミット in インドネシア
内容:対面型国際シンポジウム「テラジアサミット in インドネシア」を行う。
-3日間の会期を通して、基調講演、シンポジウム、各地の代表者による展示ブースを開設する。ベトナムブースでは映像作品『TERA Vietnam: The Tangerine Womb』ロングバージョンの上映会を行う。
-夜にはグヌンパダン遺跡に移動し、パフォーマンス『TERA Indonesia: Back to Nature』を鑑賞する。
日時:2023年10月6日(金)―8日(日)
会場:ジャカルタ・アートセンター(ジャカルタ/インドネシア)他


【3年目プロジェクト概要】
(1)ドキュメンタリーブック電子版制作
内容:「テラジア|隔離の時代を旅する演劇」を総集して、作品・トーク・記事のアーカイブとそれらの資料に基づく一連の考察を記録物としてまとめる。ドキュメンタリーブックは日本語・英語併記で作成し、電子データをウェブサイト上で⼀般公開する。
日時:2024年7月1日(月)―2025年6月30日(月)
会場: オンライン

プロフィール

【合同会社UPN】
合同会社UPNは、これまでフリーランスとして活動してきた坂田ゆかり(演出)と、渡辺真帆(ドラマトゥルク・通訳・翻訳)が、分野横断的な文化芸術事業を行うため組織した法人である。アートイベントの企画運営、作品制作、編集・出版など、領域にとらわれない活動を展開している。

お問い合わせ

合同会社UPN
terasia.info@gmail.com

※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。