「尺八の中世」 をテーマに、尺八文化の萌芽に迫った。
1部では、尺八本曲の中でも最も大切にされてきた「古伝三曲」を展開。「艸 霧海篪」(旧京都明暗寺所伝)、「虚鈴」(京都明暗寺所伝)、「虚空」(横山勝也伝)の3曲を、古い流派・形態順に演奏。
2部では「一休禅師」に焦点をあてた。 一節切尺八(復元楽器)による復曲「大物・コロビ手」、一休禅師作と言われる「紫鈴法」(明暗真法流)、そして終曲に、桑原ゆう氏に委嘱した「狂雲と佳月」を初演。また、書と空間演出を華雪が行い、禅的空間を作り上げることで、「尺八の中世」を貫く「風狂」の世界を立体的に表現した。
【小濱明人】
琴古流尺八および古典本曲を石川利光に師事。NHK邦楽技能者育成会修了。尺八新人王決定戦優勝。国立劇場主催公演等に出演。ACCの助成によりNYに留学。国際尺八フェスティバル、ラ・フォル・ジュルネ他、多くの国際音楽祭に招待参加。海外公演も多く36カ国に及ぶ。古典本曲三部作『寂静光韻』、『LOTUS POSITION with 山下洋輔』他計10枚のCDを発表。学習院大学非常勤講師。(一社)日本尺八演奏家ネットワーク会員。
杉並公会堂 小ホール(東京都杉並区)
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