アーツカウンシル東京の事業

久地良

  • 団体名 : 渡辺志桜里
  • 区分 : 都内での創造活動
  • 助成タイプ : 単年個人
  • 分野 : 美術・映像

事業概要

これまで生態系そのものを展示する手法でエコロジカルなアプローチを試みてきたが、本展は自身が訪れた伊豆海岸沿いで偶然出会った自然と人間の関係の現実を編集し、2台のプロジェクターを用いて高品質な音響空間の中で見せる初めての映像インスタレーション。日本国内で海から打ち上げられた死骸は水産庁によって定められたマニュアルにより「適宜」処理されることが明文化されている。かつて神としての意味を持ち、現代では「適宜」処理される水生動物が、人間以外にとって、その存在価値は変化するものではない。神話の時間も、現実の時間も、ただ人間が創り出した創造の産物にすぎないからである。歌舞伎町は人間によって創り出されたまちだが、果たしてこれは神話の時間か、それとも現実の時間なのか。

プロフィール

【渡辺志桜里】
1984年東京都生まれ。2017年に東京藝術大学大学院を修了。
独自の生態系やジェンダー的視点による天皇制など、自身の出自とリサーチに基づき、生の有機物などを展示物とすることで考察。個展「べべ」(WHITEHOUSE,東京)をはじめ、「Dyadic Stem」(The 5th Floor,東京)、「久地良」(デカメロン,東京)への出品など、都内のオルタナティブ・スペースなどでの展示で頭角を表した一方で、個展「Nipponia nippon」(SYP GALLERY、東京)や「ノンヒューマン・コントロール」(TAV)などコマーシャルギャラリーや、ワタリウム美術館主催の芸術祭「水の波紋展2021」にも参加。2022年、第7回「Women to Watch」に出展する候補アーティストに選出。

お問い合わせ

渡辺志桜里
shioriwatanabe.studioghost@gmail.com

実施場所

デカメロン(東京都新宿区)


※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。