古澤は2020年より映像データの時間軸を操作する手法を用い、海景をモチーフとした映像作品Waves Etudeの制作を続けてきた。
それらの探求から生まれたMid Tideシリーズの新作と、Slack Tideという新しい作品シリーズから新作2点を加え、3つの映像作品を構成する個展として発表する。
Mid Tideは見る人を映像の空間の展開や時間の流れへ引き込む映像インスタレーションである。潮の満ち引きがいつのまにか風景を侵食するように、本作は見る人の知覚の水準に静かに影響を及ぼす。
【古澤龍】
2010年東京芸術大学絵画科油画専攻卒業、2012年同大学映像研究科メディア映像専攻修了。イメージメディアに対する時間と空間を組み替えるコンピューテーショナルな操作や、イメージ定着プロセス自体へのフィジカルな介在により、見る人の視知覚へ揺らぎをもたらす手法を用いる。このようなアプローチを通じて、かろうじて現れる風景に視覚メディアの現在性を捉えようとしている。またアーティストコレクティブの「ヨフ」としての活動も多い。
古澤龍
ryu.furusawa@gmail.com
art space kimura ASK? (東京都中央区)
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