アーツカウンシル東京の事業

真昼のジョージ

  • 団体名 : 劇団子供鉅人
  • 区分 : 区分なし
  • 助成タイプ : 単年
  • 分野 : 演劇

事業概要

今回の「真昼のジョージ」と言う作品で試みるのは、人間同士の結び目からこぼれ落ちた人々を描くことによって、社会そのものを逆照射していくことです。本作ではカウボーイを自称するフリーターの男ジョージを通して、不安定なアルバイト生活者、彼が通う風俗店で働く人妻たちなど、いわゆる「社会の底辺」といわれる人々が登場します。彼/彼女 らの生活は一般的な社会からすると確かに「底辺」かもしれませんが、社会を構成する一部でもあるはずです。私たちは本作において、ゴーリキーの「どん底」の現代版の上演を試みようとしているのです。ただ、帝政ロシア時代とは違い、現代の日本は「死への恐怖」がほとんどありません。むしろ「なんとなく生きていける」ことへの恐怖が存在しています。この作品を通して、観客へいやおうなしに現代の恐怖を提示し、今の社会が隠そうとしている「底辺」をえぐりだすこと。そして、美談ばかりが幅を利かす世の中に、ある種のアンチテーゼとしてこの作品を提出し、我々の住む社会の輪郭を新たに描き直すことを目的としています。

作・演出:益山貴司 美術デザイン:益山貴司
出演:益山寛司、キキ花香、景山徹、億なつき、ミネユキ、山西竜矢、益山U☆G、益山貴司(以上子供鋸人)、小林義典(クロムモリブデン)、久保田武人(SNATCH)、吉田カルロス、岩坪成美、新藤江里子(劇団八幡山ほしがりシスターズ)

プロフィール

2005年、代表の益山貴司、寛司兄弟を中心に結成。2015年は結成10周年で、新作3本を発表する。
「子供鉅人」とは、「子供のようで鉅人、鉅人のようで子供」の略。音楽劇や会話劇など、いくつかの方法論を駆使し、世界に埋没している「物語」を発掘するフリースタイル演劇集団。路地奥のふる長屋を根城にし、演劇のダイナミズムに添いながら夢や恐怖をモチーフに、奔放に広がる幻視的イメージを舞台空間へ自由自在に紡ぎ上げる。また、いわゆる演劇畑に根を生やしている劇団とは異なり、劇場のみならずカフェ、ギャラリー、ライブハウスなどで上演、共演しボーダーレスな活動を通して、無節操に演劇の可能性を喰い散らかしている。代表作「幕末スープレックス」

お問い合わせ

劇団子供鉅人
制作:佐々木瑞穂
e-mail:mizu@kodomokyojin.com

実施場所

サンモールスタジオ(東京都新宿区)