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能リ・イマジンド3年計画(2021-2024)

※採択時点での情報です。

採択団体・個人名
一般社団法人Mu Arts Japan
助成区分
東京芸術文化創造発信助成
助成タイプ
長期

令和3(2021)東京芸術文化創造発信助成 カテゴリーⅡ 長期助成

事業概要

2016年より英国で実施してきた能リ・イマジンド・フェスティバルの実績を基に、能と海外の現代芸術との協働によるオープンで創造的なプラットフォームを確立するために、英国でフェスティバル、公演及びワークショップを実施し、国内外の芸術団体とのパートナーシップを構築し、プログラミングのリサーチや海外の芸術家との協働のための手法を開発した。能の伝統を通じて新しい文化創造の成果と価値観を世界に提示するプロジェクトを展開することを目的とした。



【1年目プロジェクト概要】 (1)第3回能リ・イマジンドフェスティバル 内容:古典演目「藤」、「黒塚」他、イギリス人アーティスト委嘱作品の初演、ワークショップ、セミナー、トーク等を行った。 日時:2022年6月24日、25日 会場:Kings Place(ロンドン/イギリス)



【2年目プロジェクト概要】 (1)海外のアーティストとのアーティスト向け能ワークショップの手法を開発した。 (2)3年目事業のためのパートナーシップを構築した。 (3)1年目事業の記録映像を作成し、ウェブサイトを編集した。 (4)能における「鏡」のコンセプトとイギリスの現代美術のコラボレーションを行った。
内容:国際的に活躍するウェールズ出身のコンセプチュアルアーティスト、ケリス・ウィン・エヴァンスのインスタレーション作品に応え、佐野登と一噌幸弘が完全即興パフォーマンスを行った。佐野は森羅万象を映し出す能「野守」の鏡をエヴァンスの作品に重ね、一噌は作品のコンセプトの一つである「結界」を意識してパフォーマンスを行った。 日時:2023年4月28日(金) 会場:タカ・イシイギャラリー(東京都港区)



【3年目プロジェクト概要】 (1)イギリス3都市で能のワークショップを実施した。 内容:佐野登氏が渡英し、現代舞踊のハブであるThe Place、シェフィールド大学、バーミンガムの現代音楽グループの本拠地CBSOセンターの三か所で、2年目に開発した能の所作と謡のワークショップを実施した。 日時:9/20-9/26 会場:The Place(ロンドン/イギリス)、シェフィールド大学、バーミンガムCBSOセンター。
(2)能リ・イマジンド東京公演を行った。 内容:2022年の能リ・イマジンド(ロンドン公演)で新作「Two Moths in Real Time」を初演し、「12拍子の三番叟」で能楽師とのコラボレーションを行ったイギリスのダンスデュオThick & Tightが来日し、能楽師と共に凱旋公演を行った。 日時:10/31 会場:銕仙会能楽研修所(東京都港区)
(3)現代音楽作曲家のためのワークショップを実施した。 内容:2年目の事業で成田達志氏、ダリル・ゼミソン氏が中心になって考案、執筆した作曲家のための能の音楽の手引きを基に、気鋭のイギリス人若手作曲家2名に対して、都内で4日間の集中ワークショップを実施した。また、オンラインで海外の作曲家10名にワークショップを開催した。 日時:12/7-12/10(東京)。11月18日(オンライン) 会場:都内、オンライン
(4)第75回オールドバラ音楽祭「隅田川」公演と第4回能リ・イマジンドフェスティバルを実施した。 内容:1956年に来日した際に鑑賞した「隅田川」に強い影響を受けて作曲したオペラ「カーリュー・リバー」の世界初演60周年を記念し、音楽祭から招聘を受けて「隅田川」を上演した。また、「隅田川」の解説のほかに、ストーリーテリング作品「A Tale of Sumida River」をイギリス人の語り部に委嘱して上演した。第4回能リ・イマジンドフェスティバルでは、1日目にオールドバラ音楽祭と同じプログラムを、2日目に能「砧」を上演した。2日目には能の所作のワークショップ基本編と応用編、能の音楽のワークショップを実施し、来日してワークショップを行った2名のイギリス人現代作曲家の能から影響を受けた作品に関するトークを能リ・イマジンドフェスティバルのプログラムで行った。 日時:2024年6/18-6/22 会場:オールドバラ・フェスティバル、キングス・プレイス(ロンドン)

実施時期
実施場所

プロフィール

【一般社団法人Mu Arts Japan】
Mu Arts Japan が主催する能リ・イマジンド(Noh Reimagined)は、ロンドンの主要コンサートホールであるキングスプレイス (Kings Place)とのパートナーシップにより、2016年より能リ・イマジンドフェスティバル( Noh Reimagined Festival)を開催する。能楽をベースに、世界の多様な伝統文化や現代芸術のアーティストたちとのコラボレーションを通じて新規性のあるプロジェクトを展開し、海外における能の紹介と共に、創造的な国際文化交流に寄与することを目的とする。フェスティバルの時期に合わせてオールドバラ音楽祭、ローマ日本文化会館、マドリッドのClasicos En Alcala国際演劇フェスティバル等での公演や、 The Place, シェフィールド大学、ジャパンハウス、バーミンガム市のCBSOセンター等でワークショップやイベントを実施している。




Noh Reimagined フェスティバルの実績

(1) 味方玄、観世喜正、成田達志、田邊恭資、柿原光博、一噌幸弘など日本から21人のトップレベルの能パフォーマーが出演。

(2)Sound and Music、The Place、Clod Ensemble Britten Pears Arts、Birmingham Contemporary Music Group、Kings Placeなど、イギリスの主要な文化芸術団体とのパートナーシップによるプロジェクトを展開。

(3)12の委嘱作品を初演。
委嘱アーティストのリスト
・ Clod Ensemble (performing arts)
・ Cerith Wyn Evans (contemporary artist)
・ Ben Nobuto (composer)
・ Hollie Harding (composer)
・ Thick & Tight (queer dance duo)
・ Mariam Rezaei (turntablist)
・ Atsushi Iriki (neuroscientist)
・ Xanthe Gresham-Knight (storyteller)
・ David Toop (sound artist) and Wiebke Leister (photo artist)。

(4)英ガーディアン5つ星評価など、英メディアより高評価。

(5)BBCラジオ3での能リ・イマジンドの活動、委嘱作品の紹介。

(6)若い世代の教育プログラム、アウトリーチイベントの実施。