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Square of Thoughts Vol. 1 “Crossing in Austria”

※採択時点での情報です。

採択団体・個人名
黒田崇宏
助成区分
スタートアップ助成
助成タイプ
単年個人

令和4(2022)年度 第1回 スタートアップ助成

事業概要

スイス出身のBeat Furrerと日本出身の黒田崇宏というオーストリアで作曲を学んだ世代と出身が違う2人の作曲家の同編成(ソプラノとフルート)の作品をプログラムとして並べ、各々の作品にどのような差異や似た特質があるかを聴衆に伝えることを試みた。曲目は、まず前半にBeat Furrerのオペラ”invocation”から抜粋され、独立した室内楽作品となった2つの作品と、彼がラジオドラマ(独語:Hörspiel)に影響を受けて作曲した作品を演奏した。プログラム後半はこの企画の事業者である黒田の新作が初演された。この作品は帝政ロシアからソビエト連邦にかけて活動した女性詩人であるアンナ・アフマートヴァの「柳」という詩を用いた。オーストリアの現代音楽シーンの特色や懐の深さ等、(もちろん紹介できることは一部分ではあるが)日本の聴衆におけるそれらに対する理解や見識、興味を深め、加えて聴衆の満足度が高い演奏会となった。

実施時期
2022年8月10日(水)
※オンライン公開は、9月9日(金)まで
実施場所
KMアートホール(東京都渋谷区)


※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。

プロフィール

【黒田崇宏】
東京を拠点とする作曲家。
近年の黒田の作品は純粋な音楽的関心に因るものから社会的で政治的な関心に因るものまであるが、彼の最大の関心は作品を通して聴衆や鑑賞者が何かしらの問いに向かい合うことである。彼は音と沈黙の関係に対する思考から生まれる音楽作品における時間や空間の在り方や変容にアプローチする作品を作る一方、過去から現在までの様々な歴史、並びに現在の世相や情勢を観察し、そこから見えてくる問題を提起しアプローチする作品を作ることもある。これらは彼の個人的な関心だが、その関心から生み出される作品が、聴衆や鑑賞者の内面を映し出す鏡となることを彼は期待している。

第29回現音作曲新人賞、第37回入野賞等を受賞。2018年にMusic From Japanから委嘱を受け、ジョン・ケージの影響を受けた日本の作曲家としてニューヨークで開催されたMusic From Japan Festival 2019へ招待された。