屋上と屋内
※採択時点での情報です。
- 採択団体・個人名
- 新聞家
- 助成区分
- 東京芸術文化創造発信助成
- 助成タイプ
- 単年
平成30年度 東京芸術文化創造発信助成[単年助成プログラム] 第2期



事業概要
新聞家は演劇の上演の場を通して参加者各々が少しの変化に気づくために、その際に有効な関係や環境の設計に継続して取り組んできた。本事業では岸田國士の『屋上庭園』(1926)と主宰の村社が書き下ろした『フードコート』の上演をそれぞれ春と秋に別の公演として実施した。演出はどちらも村社が務めた。会場には前者では平屋の木造民家を一部アトリエとして改築したつつじヶ丘アトリエ、後者ではまたやはり民家を一部改装したギャラリー・TABULAE(曳舟)を使用し、日常とも非日常とも断定し難い環境での上演が画策された。その際建築家・山川陸が介入し会場に施された仕事は、単に舞台美術として現れるのではなく、生活者としても出演者・観客が共に影響を受けるような設備として立ち上がった。作品ではそれぞれ家族間における異様なほど緻密な感情の明滅を扱った。また二つの作品を並置したときに起きる家族の移動を「屋上と屋内」という言葉に賭け、その重みを出産や約100年という実際的な経過とともに推し量った。
- 実施時期
- 屋上庭園:2019年4月26日(金)-4月30日(火) フードコート:2019年9月21日(土)-12月1日(日)
- 実施場所
- 屋上庭園:つつじヶ丘アトリエ(東京都三鷹市)
フードコート:TABULAE(東京都墨田区)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。
プロフィール
【新聞家】
演劇作家の村社祐太朗による演劇カンパニー。3331千代田芸術祭2014パフォーマンス部門で中村茜賞を受賞。上演の場に固有な身体を屹立させようとする村社の独特なテキストは、批評家の内野儀に「詩でもありパフォーマンスでもある」と評された。また作品の様態はほとんど「読むこと」それ自体に接近しているとも言われる(佐々木敦)。