舞踊芸術は、伝統から現代に至る多様性に加え、言語的な壁を越えた身体芸術として、何人にも開かれ、時代に呼応する強い力を持っています。
近年は中学校の体育科における舞踊の必修化や、ストリートダンスの人気、よさこいソーランのような市民の創作舞踊も活況を呈しており、舞踊人口は増加している、ともいわれています。
一方で、主要な劇場の休閉館や、支援制度の不足・断絶等により、舞踊芸術の創造性自体の行き詰まりは危ぶまれているところです。
そこで、舞踊とは何か?という本質の再確認とともに、舞踊分野の現状や課題を改めて検証し、解決に向けた支援策を検討するため、総勢30名・団体にわたる舞踊分野の多様な関係者や、幅広い社会層の有識者へのヒアリングを実施し、問題意識や新たな可能性の浮彫を図りました。
舞踊芸術をめぐる様々な意見を共有しながら、今後の舞踊振興に向けた手掛かりとしたいと思います。
ヒアリング実施期間
2016年12月~2017年2月
インタビュアー
アーツカウンシル東京、ACT舞踊分野の振興策研究会メンバー
このヒアリングは、舞踊分野の振興策を検討するためにアーツカウンシル東京が始めた研究会の参加メンバーの方々とともに実施しました。
ACT舞踊分野の振興策研究会メンバー(敬称略)
佐藤美紀(スタジオ アーキタンツ・プロデューサー)
高樹光一郎(一般社団法人ハイウッド/プロデューサー)
林慶一(d-倉庫 制作)
平岡久美(舞踊制作/Dance in Deed!)
三上さおり(世田谷パブリックシアター 劇場部企画制作担当)
宮久保真紀(Dance New Air チーフ・プロデューサー)
武藤大祐(群馬県立女子大学准教授、ダンス批評家、振付家)
担当:企画助成課 舞踊分野担当シニア・プログラムオフィサー 今野真理子、北川陽子