完璧さと無作為なものの対比をテーマとした領域横断的なパフォーマンス。異なる文化的背景を持ち、同じZ世代に属す2人のアーティストの協働を通じて、2つの世界、2つの文化、そして複数の言語が交差する。それは、完璧さを彼女たち自身の武器によって打ち負かそうとする試み。
導入として行われた両パフォーマーの私物の展示は、アイデンティティの親密な探索を、続くパフォーマーの個別的な身体がだんだんと物として扱われていくような遊戯は、完璧さを前にした主体の喪失を表したかもしれない。また本上演においては、パフォーマーと観客がさまざまな仕方で体験を共有した。
パフォーマンスは加藤理沙とAlica Müllerによって共同で企画、制作、実施され、フライヤー制作にポーラは嘘をついた、照明・音響に近藤侑羽、映像・字幕に西山珠生、記録に古田七海が携わった。
【Alica Müller】
2000年生まれ、ラウフハンマー出身。ドイツのギーセン大学にて応用演劇学を専攻し、主にアンダーグラウンドのパフォーマンスに関わる。さまざまなプロジェクトでフリーの芸術家、作家、またはITとの境界で働き、実験的な作品に興味を持つ。パフォーマンスの傍ら詩を書き、2022年にはベルリン演劇祭の若手作家ミーティングに招待された。卒業後は芸術、言語、技術すべてへの関心を統合するためにデジタル・ヒューマニティーズを学ぶ予定である。
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