何を好み、嫌ったのか。
いつ笑い、泣いたのか。
どのように喜び、傷ついたのか。
わたしはもっと知りたい。
あなたを。
家の押入れに眠っていた8ミリフィルム。そこには、昭和の世田谷の暮らしや街並みが、市井の人々の視点から記録されていました。『移動する中心|GAYA』は、2015年から世田谷区内で収集し、デジタル化してきた16時間分のホームムービー(*)を生活文化資料として活用し、その時代を生きた人々のオーラル・ヒストリーをアーカイブするプロジェクトです。
このプロジェクトの活動メンバー(サンデー・インタビュアーズ)を募集します。メンバーは、メンバー自身が話を聞いてみたい人を探します。そして、16時間分のホームムービーの再生をつうじて、語り手の生活史を引き出し、その内容をまとめます。今年度はその《準備編》として、参加者同士の関心を共有したり、必要な技術を学ぶ場を設けます。
プロジェクトの主体は「失われた世代」のあなた(原則、昭和45年~57年ごろに生まれた方)。肉親、職場、ご近所さん…。他人の話に耳を傾けることは、語り手への理解を促すのみならず、あなた自身をより知ることにもなるはずです。あなたの生まれる前の時代と、あなたの生きている時代をつなぎ合わせること。そんな機会をあなたと分かち合いたいです。
*『穴アーカイブ:an-archive』の一環として8ミリフィルムを収集し、デジタル化した映像はウェブサイト「世田谷クロニクル1936-83」で公開しています(いずれも、主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房、企画制作:remo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織])。
対象
・原則、昭和45年-57年ごろ生まれの方 ※必須
・月例ワークショップに全日参加できる方 ※必須
以下の条件に1つでも該当する方
・「昭和」という時代に興味がある
・「8ミリフィルム」というメディアに興味がある
・「世田谷」という場所に興味がある
・話を聞いてみたいと思っている人がいる
※募集説明会で寄せられたQ&A(ページ下部に記載)も、合わせてご一読ください。
活動内容
月例ワークショップへの参加
・月1回、各3時間半程度のワークショップを行います(日程は下部スケジュールを参照)。
・メンバーは毎回の簡単な個別ワークを持ち帰り、次回のワークショップで共有します。
・ゲストトーカーを招き、手法を学び、ディスカッションを行う回もあります。
・円滑な情報共有のために、チャットサービス(Slackなど)を利用します。
活動期間
2019年12月~2020年3月
スケジュール(計4回のワークショップ)
・1回目 顔合わせ
メンバー同士がはじめて顔を合わせます。企画趣旨をより深く共有します。
2019年12月22日(日)13:00~16:30 世田谷ものづくり学校Meeting Room(105)
・2回目 語り手を探す
ゲストトーカーをむかえ、語り手の探し方を考えます。
2020年1月13日(月・祝)13:00~16:30 生活工房 5階セミナールームB
・3回目 語りを聴く
ゲストトーカーをむかえ、語りの聴き方を考えます。
2020年2月23日(日)13:00~16:30 生活工房 4階ワークショップルームA
・4回目 語りをまとめる
これまでの回を振り返りつつ、語りのまとめ方を考えます。
2020年3月1日(日)13:00~16:30 生活工房 4階ワークショップルームA
※活動の進行に合わせ、スケジュール外にフィールドワーク等を行う場合があります。
定員
10名程度
※応募多数の場合は、選考させていただく場合があります。
参加費
無料
※プロジェクト参加に伴う交通費などは実費負担となります。
活動場所
世田谷文化生活情報センター 生活工房(東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー)、その他に世田谷区内の複数の会場も使用予定
募集期間
2019年11月22日(金)~12月8日(日)
こちらの申込フォームよりお申込みください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営及びご案内のみに使用します。
※内容は変更になる場合がございます。予めご了承ください。
『移動する中心|GAYA』やメンバーの活動内容の詳細をお話します。
日時:2019年11月27日(水)19:00~20:30
会場:世田谷文化生活情報センター 生活工房 セミナールームB(東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー5階)
トーカー:松本篤(NPO法人remoメンバー/AHA!世話人)
参加費:無料(事前申込不要)
定員:20名
松本篤(まつもとあつし)
1981年生まれ、大阪府在住。remoメンバー。AHA!世話人。“市井の人びとによる記録”に着目したアーカイブプロジェクト・AHA!を2005年に立ち上げる。記録と記憶に関するワークショップの設計から、ウェブサイトの制作まで、さまざまなメディアづくりに関わる。『はな子のいる風景 イメージを(ひっ)くりかえす』(武蔵野市立吉祥寺美術館、2017)企画・編者。
質問1:ロスジェネ世代(昭和45年-57年生まれ)ではなくても参加できますか?
回答1:はい、参加できます。ロスジェネ世代であることが望ましいですが、必ずしもその限りではありません。むしろ、本取り組みにどんなご関心をもっていただいているのかというところを大切にしていきます。
質問2:ロスジェネ世代(昭和45年-57年生まれ)を応募条件にする狙いは何ですか?
回答2:狙いは主に2つあります。1つ目は、映像史上はじめて家庭用に普及し、昭和40年代に流行した8ミリフィルムというメディアを、ファインダーを覗き込んでいた撮影者の世代の観点からではなく、ファインダーの先にいた被写体の世代の観点から捉え直そうとするところにあります。2つ目は、当時、8ミリフィルムで記録を残そうとした人の動機の多くが「子供の成長記録」であり、その年齢層が今のロスト・ジェネレーション世代(38-50歳ごろ)に重なると考えているところにあります。
質問3:世田谷にゆかりがなくても大丈夫ですか?
回答3:はい、大丈夫です。世田谷に在住、在勤であることが望ましいですが、必ずしもその限りではありません。むしろ、本取り組みにどんなご関心をもっていただいているのかというところを大切にしていきます。
質問4:月例ワークショップではどのようなことを行いますか?
回答4:今年度は《準備編》のため、語り手の探し方や語りの聴き方、まとめ方について、ゲストトーカーのお話やワークショップを通して、その経験や考え方を共有します。今年度のワークショップでは、実際に話を聞きに行ったりカメラを回したりすることはありませんが、特にご関心のある方は個別のワークとして積極的に実施していただく場合もあります。
質問5:月例ワークショップ以外ではどんなことをしますか?
回答5:月1回の月例ワークショップのあとは、それぞれ個別のワーク(宿題)に取り組んでいただきます。また、そのあいだの情報共有や宿題の提出、ワークショップを欠席された方のフォローの場として、チャットサービス(Slackなど)を活用します。
質問6:月例ワークショップにすべて参加することできません
回答6:参加条件を緩和しました。原則としてすべての回にご参加いただくことが応募の条件ですが、全4回のワークショップのうち、2回以上の参加が可能であれば、ご応募いただけます。もし、あらかじめ参加できない回がお分かりでしたら、その日付を登録フォームにご記入下さい。個別の事情に応じて柔軟に対応したいと思います。
質問7:トーカーはどのような方ですか?
回答7:第2回目、第3回目については、下記の方々にご登壇いただく予定です。
・第2回目のトーカー:佐藤史治さん(公益財団法人せたがや文化財団生活工房プログラムコーディネーター)
生活工房のプログラムコーディネーターとして、世田谷にゆかりのあるユニークな企画に携わってこられた佐藤史治さんに、「新雪の時代―江別市世田谷の暮らしと文化」「プレーバック、プレーパーク! 遊び場をめぐる冒険」の実施に至るまでの舞台裏をお話いただきます。そして、語り手の探し方、見つけ方について考えます。
・3回目のトーカー:山本唯人さん(都市社会学者、キュレーター)
都市論・災害研究、戦争記憶の継承論の研究・実践に取り組まれてきた山本唯人さんには、東日本大震災後に解散を決めた岩手県大船渡市のある集落に、研究者として、また、記念誌の編者として「故郷の喪失」を記録に残すことに関わられたご経験をお話いただきます。そして、語りの引き出し方、聴き方について考えます。
質問8:小さい子供と一緒に来ても大丈夫ですか?
回答8:託児サービスなどのご用意ははありませんが、小さなお子様もご一緒に参加いただいて構いません。他の参加者のみなさんにもご配慮いただきたい旨、主催者側からアナウンスさせていただきます。もしお子様もご一緒に参加される場合は、人数や日程を申込フォームにご記載ください。
その他のご質問や気がかりな点は、下記までお問い合わせください。
特定非営利活動法人記録と表現とメディアのための組織[remo]
E-mail:aha.archive.2005@gmail.com