数ある演目のなかでもよく知られている「船弁慶」の演能を、喜多能楽堂で撮影して映像作品を制作、英語の字幕・解説をつけて、オンラインで配信します。能舞台の上にカメラが入って撮影を行い、通常の客席からの鑑賞とは異なる迫力ある画面で、演目を丸ごと贅沢にお楽しみいただきます。当事業の公式ウェブサイトに、「船弁慶」の特設サイトを日英2か国語で設置し、能を初めて鑑賞される方向けに、ストーリーや登場人物などを分かりやすく紹介し、広く海外の方にもお楽しみいただくことを目指します。
※内容は変更になる可能性があります。
能『船弁慶』真ノ伝
友枝雄人、宝生欣哉、野村萬斎、ほか
2021年1月29日(金)~3月31日(水)(予定)
下記のいずれかでご覧いただけます。
・アーツカウンシル東京公式YouTubeチャンネル
・オンライン能『船弁慶』特設ページ
無料
ときは平安時代末期。長く続いた源氏と平家の戦は、名将の義経により、源氏が勝利を収めました。ところが功労者である義経は、兄の頼朝と不和になり、都を追われ、家臣の武蔵坊弁慶、愛妾の静御前、そしてわずかな供だけを連れて、西国へ落ち延びていきます。歴史的な合戦を制した華々しさとは打って変わっての、寂しい流浪の旅です。
前半のハイライトは静御前の舞。静御前を都に帰すべきだとの弁慶の進言により、ついに別れを決意した静御前は、義経の無事と義経が再び世に出る日を願って、謡い舞います。
後半場面、海に出た一行でしたが風雨は激しさを増し、あたりはただならぬ雰囲気に。そして海上に、平家一門の怨霊が現れます。総大将は、最後の合戦で自害した平知盛。怨霊たちは、義経の船を海に沈めるべく、一斉に襲いかかります。弁慶は主を救うべく、法力によって怨霊と対決します。
アーツカウンシル東京 伝統文化事業事務局
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