アーツカウンシル東京が主催・共催するイベント情報

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展覧会
現代・江東ごみ百鬼夜行

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  • 展覧会・上映会

知ってる? この地面の下には、ごみが埋まっているんだって
江東区のごみおばけに会いに行こう!

ここは江戸時代より、首都圏のごみを埋め立ててつくられた土地。
以降、大火や関東大震災、東京大空襲などの災禍によって発生したがれきが、造成に使われることもありました。
百鬼夜行で練り歩く「つくも神」は、長い年月を経て魂が宿った古道具たちのこと。
人間たちは、捨てた道具たちに恨まれる怖さを感じていました。
わたしたちは、「もったいない」という感覚をひとつのヒントとして捉えます。

──歴史の地層を探りながら、ごみとわたしたちの関係を捉えなおす展覧会

東日本大震災以降、被災地の復興過程の記録をしてきたNOOKは、昨年から江東区西大島の団地に事務所を構えています。
そこで日々を過ごす中で、現在はさまざまな人が行き交い、おだやかに暮らすこのまちが、度重なる巨大な災禍に遭い、戦後には高度経済成長期の激しい都市開発と、公害を経験してきたという歴史の地層を実感してきました。
たとえば、近所のお年寄りたちは、ふいに空襲の記憶を語りはじめ、東北などにルーツを持つかつての金の卵たちは、空気の汚れたまちをどこか懐かしそうに振り返るのです。
沿岸部まで足を運ぶと、かつてゴミの最終処分場だった夢の島があり、およそ60年前、そこへゴミとして捨てられた第五福竜丸は、地域住民の尽力によって現物保存され、現在も災禍の記憶を伝え、さまざまな問いを投げかけています。

そもそも江東区は、江戸時代より、首都圏のごみを埋め立てて出来た土地と言えます。大火や関東大震災、東京大空襲などの災禍によって発生したがれきが、造成に使われることもあったそうです。
また、1960年代から70年代にかけて起きた「東京ゴミ戦争」では、それまで中心部のごみ処理を担わされてきた江東区の訴えから、東京中に議論や抗議活動が広がり、市民のリサイクル意識の高まりをもたらしました。
このように、度重なる災禍と、そこから回復してきた江東区の歴史は、「ごみ」とは切っても切れない関係にあると言えます。

自然災害の頻発、気候変動による環境変化、中央と周縁部の格差の広がりなど、困難な時代を目の当たりにしつつあるわたしたち。
この展示では、能登半島地震の被災地域で実践されている「がれき」をエネルギーに変える取り組みや、東日本大震災の復興のために「埋め立て」を経験した地域の語りも紹介します。
いまあらためて、江東区が歩んできた道のりを振り返りながら、現在さまざまな地域で起きていることをつなぎ、わたしたちがこれから向き合うべき問いと、それに向き合うためのヒントを見つけます。

*このプログラムは変更になる可能性があります。

入場料

無料

関連イベント

展示期間中には、以下の関連イベントを開催予定です。
会場はすべて「Studio 04(東京都江東区大島4-1 大島四丁目団地1号棟1階106)」となります。
展覧会とあわせて、ぜひご参加ください。


ごみのおばけづくりワークショップ
みんなの家の「ごみ」を持ち寄って、おばけをつくります。お子様といっしょに楽しめるプログラムです。

日時:2024年10月5日(土) 第1回 11:00~12:30/第2回 14:00~15:30
語り:瀬尾夏美(NOOK)
ファシリテーター:関優花(アーティスト)
参加費:無料 *予約不要。直接会場へお越しください。
持ち物:ご家庭で出た「ごみ」を清潔に洗った状態にしてお持ちください。「ごみ」がなくてもご参加いただけます。


ギャラリーツアー(全2回) 
展覧会をより楽しんでいただけるよう展示について解説しながら、会場をご案内します。会期中に2回開催します。

第1回 
日時:2024年10月26日(土) 14:00~16:00
案内人:瀬尾夏美(NOOK)、磯崎未菜(NOOK)

第2回 
日時:2025年1月12日(日)14:00~16:00
案内人:瀬尾夏美(NOOK)、磯崎未菜(NOOK)、中村大地(NOOK)

参加費:両日とも無料 *予約不要。直接会場へお越しください。


トークイベント「能登のいまを聞く」
哲学者の永井玲衣さんを聞き手にお迎えし、ゲストのお二人に能登半島の現在についてお話を伺います。

日時:2024年11月6日(水) 19:30~21:30 
ゲスト:西海一紗(映像作家、珠洲市在住)、本多美優(一般社団法人くくむ共同代表、能登半島地震募金プロジェクト「ノトアリテ」企画・デザイン、NPO法人共存の森ネットワーク理事)
聞き手:永井玲衣(哲学者)
参加費:2,000円 
定員:30名(先着順)
申込方法:こちらのフォームをご記入のうえ、お申込みください。
申込締切:11月4日(月・休)
*お申込み受付は先着順のため、定員になり次第、締め切ります。


てつがくカフェ04 テーマ「もったいないってなんだろう?」
妖怪伝承などを研究されている飯倉義之さんに、日本古来からある「もったいない」という感覚についてお話を伺い、集まった人たちと対話しながら、自分が感じたこと、考えたことをゆっくりと言葉にしていきます。

日時:2024年12月14日(土)15:00~18:00
語り:飯倉義之(國學院大學教授、口承文芸学)
ファシリテーター:八木まどか(NOOK)
参加費:1,000円
定員:20名(先着順)
申込方法:こちらのフォームをご記入のうえ、お申込みください。
申込締切:12月12日(木)
*お申込み受付は先着順のため、定員になり次第、締め切ります。

お問い合わせ

一般社団法人NOOK
E-mail:karoku.nook@gmail.com

開催場所

Studio 04
〒136-0072 東京都江東区大島4-1 大島四丁目団地1号棟1階106
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クレジット

主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、一般社団法人NOOK
協力
UR都市機構