アーツカウンシル東京の事業

国際招聘プログラム

東京の文化の今を世界に向けて発信するための国際招聘プログラム。今年は、10名の若手芸術・文化関係者を東京に招聘します(10月21―29日)。若手プロフェッショナルの眼を通した東京の文化の今が、各国・各地域の専門家のネットワークやメディアにて発信されるほか、文化芸術を通した国際ネットワークの強化を目指します。

※10月23日参加者プレゼンテーションを実施しました。当日の記録はこちらをご覧ください。

参加者

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ハシィフ・アルディアシャー(インドネシア) Hasief Ardiasyah
Rolling Stone Indonesia誌

外交官を目指してインドネシア大学で国際関係論を学ぶ間、地元のライフスタイル・マガジン “djakarta!” のライターとして、4年間にわたりコンサートやCD評を執筆。大学卒業と同時に、創刊されたばかりの“Rolling Stone”誌インドネシア版の記者となる。以来、コールドプレイ、ミューズ、デュラン・デュラン、マルーン5、ジョージ・クリントン、サンタナをはじめとする世界の音楽スターのインタビューを多数手がけている。

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ヴィルジニー・ボバン(フランス) Virginie Bobin
キュレーター、美術・舞台芸術批評

パリ在住、フリーランスのキュレーター、批評家。パリのアーティスト・イン・レジデンス及びアート・リサーチセンター ラボラトワ・オーベルヴィリエのプロジェクト及び出版コーディネーターとして活動し、Akram Zaatariや Jennifer Laceyなど内外の美術・舞台芸術のアーティストと仕事を共にしている。2011年現代美術とキュレーションに関するジャーナル“Manifesta Journal”の共同編集者に抜擢される。また同年、自らのユニットbo-ring にてWe Don’t Record Flowers 展をパリのBetonsalonで、Performing Memory と題した公演・セミナー及びトークからなるプロジェクトをウィーン、ルーヴァン、パリで展開。現在パリのキュレーター Mathilde Villeneuve及び内外のアーティストとともに、≪re-publication≫ という共同プロジェクトを手がけている。

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クリストフ・グルク(ドイツ) Christoph Gurk
音楽・演劇キュレーター、ドラマトゥルグ

ハンブルク市のシティ・マガジン“Szene Hamburg”のジャーナリストとして活動を開始。1993年よりケルンのポップ・カルチャーマガジン“Spex” 編集長を務める。その後キュレーター活動を開始、オーストリア・グラーツ市のフェスティバル「シュタイヤーマルクトの秋」でプロジェクトを手がける。さらに国際的に高く評価されているベルリンの劇場フォルクスビューネ・アム・ローザ=ルクセンブルク=プラッツの音楽プログラムを手掛け、2003年より同劇場のプロジェクトにドラマトゥルグとしても関わるようになる。2009年より2011年まで西欧随一の規模を誇るフェスティバル、ルール・トリエンナーレ(ドイツ ・ルール地方)の音楽プログラムを企画。現在はベルリンのHAU劇場のキュレーター及びドラマトゥルグ、ライプツィヒのセントラル・シアターでもプロジェクトを手がけている。音楽、美術、文化全般に関する記事を多数執筆、“Spex”、“Texte Zur Kunst”, “Berliner Zeitung”をはじめ、多様な出版物に掲載されている。

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ナターシャ・ハシオティス(ギリシャ) Natasha Hassiotis
ダンス批評

ダンス批評・研究者。1992年よりダンス批評活動を開始、国内・国外の様々なメディアにて評論活動を展開(Anti, Athens News, Avghi, Ballet/Tanz, Choros, Dancemagazine, Danza & Danza, ELLE, En Choro, Epilogos, Hmerissia, Peritehno, Seven, Theatis, Taxydromos, To Vima, Votre Beauteなど)。ギリシャ国立ダンス学校で教鞭を取る。とりわけ、教育とニューテクノロジー、ダンスと政治、ジェンダー問題、精神分析、民俗学を研究のテーマとしている。彼女のヴィデオダンス作品Lois & Clarkはドイツ・エッセンのPACT-Zollverein の若手振付家のプラットフォームに選出された(2004)。
2作品目のThe splendour and the blaze (2006)では、ギリシャ悲劇を素材とした。ラジオやテレビ番組の制作も行い、多くのダンス関連書の翻訳も手がけている(ニジンスキーの無修正版の日記など)。自ら手がけたドキュメンタリーContemporary Dance in Greece (Greek National Television, 2001) は、ニューヨークの公立図書館に収められている。現在、初の著書出版を準備中。
http://www.sarma.be

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ルシール・ジョシ(インド) Ruchir Joshi
映画監督、作家

映画監督・作家。カルカッタ・デリー・ロンドンで活動している。映像作品に、16ミリのEgaro Mile (Eleven Miles) (パリ・国際ドキュメンタリー映画祭シネマ・ド・レールにてPrix Joris Iven 受賞、 1991)、Memories of Milk City (オーバーハウゼン国際短編映画祭メイン賞受賞、 1992)、Tales from Planet Kolkata, (オーバーハウゼン国際短編映画祭FICCI 賞受賞、1994)など。ベンガル地方の伝統音楽バウルのミュージシャンを2年間かけて追った作品Egaro Mileは、インド映画界において画期的な作品であり、反民族誌的な映像日記として、第一人称によるエッセイ映像への道を切り開き、独立系の映像作家に多大な影響を与え、多数後に続いた。インド西部のアーメダバード市をとりあげたMemories of Milk City、西洋人のカルカッタに抱くイメージを風刺したエッセイであるTales from Planet Kolkata、両作品とも都市をヴィヴィッドに取り上げた作品で、クラシックなドキュメンタリー映画という形式が、多様なユーモアと詩的で美しい映像を通して再び花開いたものである。
また1980年代初頭よりフリーランスのコラムニスト、エッセイストとして活躍し、辛口の記事も多く手がけた。2001年には初の小説The Last Jet-Engine Laughを発表、インド、英国、英語圏にて好評を得た。この小説は1930年から2030年までの100年間を扱い、インド独立を求めて戦う時代から暗く奇妙な近未来まで、インドのある中流階級の家族の3世代を描いたものである。ヴィデオゲーム装置を使いながら、国家、愛国主義、非暴力、宗教信仰といった概念を、巧みなストーリー展開を通して問い直している。現在は、歴史小説とカルカッタに関するヴィデオ作品に取りかかっている。
2012年10月20日実施予定の国際会議「文化の力・東京会議」基調講演者。

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リサ・キネール(ベルギー) Lissa Kinnaer
フランダース・メディアアート研究所 国際関係担当

ブリュッセル自由大学及びアムステルダム大学にてドイツ語ドイツ文学を、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジにてカルチュラル・スタディーズを学ぶ。2004年から2006年までロンドン国際ヴィジュアルアート研究所、ブリュッセルのファイン・アート・センター及びクンステンフェスティバルデザールでの仕事を経て、2011年までブリュッセルを本拠地とする文化・アートのネットワークthe Reseau des Arts a Bruxellesのコーディネーターを務める。2011年3月、フランダース・ヴィジュアル・オーディオヴィジュアル・メディアアート研究所BAMの国際関係担当オフィサーに任命される。ブリティッシュ・カウンシルのカルチュラル・リーダーシップ国際フェロー(2009-2010)。現代アートに関する豊富な知識と専門性を活かしながら、BAMと世界をつなぐ活動を行っている。

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ダニエレ・ペッラ(イタリア) Daniele Perra
ジャーナリスト、美術批評、キュレーター

ジャーナリスト、美術批評家、キュレーター。年2度発行のアート・ファッションマガジン “unFLOP paper” の共同創刊・編集人。さらに、“GQ Italia” “GQitalia.it”, “GQ STYLE”, “KULT Magazine”, “Artribune”, “Mousse”, “Useless Magazine”といった雑誌にも関わっている。
キュレーションを手掛けた展覧会は、Hans Schabus and the Very Pleasure (2006); Trallalero, Luca Vitone のプロジェクト(2007); Site_Specific (Crystal Garden), a Flavio Favelli のプロジェクト(2008); PLAY IT, ローマのテニスクラブParioli でのパフォーマンス(2011)など。NABA (ミラノ・アート&デザインアカデミー)IED(欧州デザイン研究所)にてレクチャーを行い、ミラノのSPD(イタリア初のデザイン専門学校)では現代美術を教える(2004-2005)。“tema celeste” 誌の編集長 (1999-2007), “KULT Magazine” 編集長 (2007-2010) 歴任し、2000年から2006年まで“Il Sole24ORE” の日曜版、2011年より 2012年にかけて“Il Fatto Quotidiano” 紙のカルチャー付録 の編集にも関わる。
http://danieleperra.tumblr.com/

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ルイーズ・トゥー(ニュージーランド) Louise Tu’u
劇作家、演出家、キュレーター

劇作家、演出家、キュレーター。太平洋諸島のティーンエージャーを扱った戯曲Le Tauvaga (The Competition)は、コミュニティスペースでのパフォーマンスとして上演された。この作品は2007年ニューヨーク市Martin E. Segal Center の世界先住民シアター・リーディングシリーズに、サモア/ニュージーランドの作品として初めて招待された。2005年には、ロンドン・ロイヤルコートシアターの国際劇作家イン・レジデンスに、初のニュージーランドの作家として招かれた。美術へも関心を向け、2007年St Paul St Gallery Three でのJanet Liloの個展Top 16 の企画・キュレーションを手がける。この個展は、ソーシャル・ネットワーキングにおけるパブリック及びプライベートなスペースの接点に焦点をあてたもので、大成功を収めた。また、多数の短編映画の脚本と演出も手がけている。
最新作Providence は2009年8月、オークランド中心街のホームレス・コミュニティの人々にのみ公開している。この作品はその後、ニュージーランド・ヘラルドの最優秀作品賞を受賞、ルイーズ・トゥーは最優秀劇作家賞・監督賞を受賞した。現在手がけている作品Gaga: the unmentionable は、自身の第一言語であるサモア語と自分の関係を扱ったもので、母が主役を務める。
http://www.weshouldpractice.com

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ダグマー・ヴァルザー(スイス) Dagmar Walser
スイスラジオDRS2舞台芸術番組担当ディレクター、チューリヒ国際舞台芸術祭テアター・シュペクターケル プログラムチーム

ドイツ文学、美術史をスイス・バーゼル大学、ドイツ・ハンブルク大学で学ぶ。1999年よりスイスラジオDRS2の舞台芸術番組制作・編集担当ディレクター。また、チューリヒ国際舞台芸術祭テアター・シュペクターケルのボードメンバーの一員としてキュレーションに関わる。ラジオ番組制作以外にも、ジャーナリストとして特にスイス現代演劇に関する記事執筆や本の出版を多く手がけ、異文化間のプロジェクトにも関わっている。

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リドゥアン・ザラニ(シンガポール) Riduan Zalani
ミュージシャン

シンガポールで最も成功している若手ミュージシャンの一人。伝統音楽から現代までの多数のドラムと打楽器を弾きこなす才能の持ち主である。飽くなき探究心と高い技術力で、Wicked Aura Batucada, OrkeStar Trio, SONOFAなど、シンガポールの多くのグループにとって欠かせないメンバーである。さらには、外国のアーティストやミュージシャンとの共演も多く、アジア、欧州、米国その他のフェスティバルやコンサートに出演し、世界中の観客を魅了している。多様なプロジェクトやアーティストとの共演を通し、常に革新的な創作とドラムに対する深い知識の獲得を目指している。とりわけ、東南アジア地域における民族音楽のドラミング文化を現代の枠組みのなかで発展させ、アジアの音楽遺産として世界に発信していくことに情熱を寄せている。
http://sg.news.yahoo.com/young-s’pore-percussionist-spreads-joy-of-drums-to-audiences-worldwide.html

参加者プレゼンテーション申込方法 (*事前申込制、先着順) ※終了しました。

海外のプレゼンターやアーティスト、ジャーナリストとのネットワークを築くことに関心のある方々に向けて、国際招聘プログラム参加者10名が、それぞれの活動やプロジェクトについてプレゼンテーションをする機会を設けました。貴重な機会ですのでぜひご参加ください。

日時:2012年10月23日(火)13:00 – 16:30(受付開始12:30)
会場:国際交流基金JFICホール[さくら]※日英同時通訳付
定員:60名

1. 申込方法
メール本文もしくは申込用紙に必要事項(①氏名、②住所、③電話番号、④メールアドレス、⑤希望する連絡手段)をご記入の上、国際招聘プログラム事務局までメール、FAXまたは郵送にてお申し込みください。
申込受付後、メールもしくはハガキにて、3営業日以内に参加証を発送いたします。
※申込用紙は、下記よりダウンロードしてください。

申込用紙Word [637KB]
申込用紙PDF [110KB]

2. 申込期限
2012年10月17日(水)当日受信有効。郵送当日必着。
17日(水)の事前予約のお申込みを締め切らせていただきましたが、まだお席に余裕がございますので、引き続き募集を行っております。当日、直接会場にお越しいただいてもご入場いただけますが、極力事前のお申込みをお願いいたします。

3. 問い合わせ先
国際招聘プログラム事務局(近畿日本ツーリスト株式会社 ECC営業本部 第5営業支店内)
担当:江口・國分・浅川
〒101-0024 東京都千代田区神田和泉町1-13 住友商事神田和泉町ビル13F
申込メールアドレス:knt-esg354@or.knt.co.jp
TEL:03-6891-9305 FAX:03-6891-9405

【参加者プレゼンテーション】記録

主 催:東京都、東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)
共 催:国際交流基金