アーツカウンシル東京の事業

東京キャラバン

劇作家・演出家・役者である野田秀樹氏の発案により、東京をはじめ日本の多種多様な芸術が集う文化発信の新しいムーブメントです。野田氏とともに、彫刻家・名和晃平氏、現代美術家・日比野克彦氏の呼びかけにより賛同した様々なアーティストが参加し、2016年夏、オリンピック開催中のリオデジャネイロを出発点として、東京キャラバン隊が国内外各地に出現し、「文化大サーカス」を繰り広げていくとともに、国や地域を越えた交流を、継続的に図っていきます。

監修:野田秀樹(劇作家、演出家、役者、東京芸術劇場芸術監督)
監修補佐:日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授)
美術・空間構成:名和晃平(彫刻家、京都造形芸術大学大学院教授、SANDWICHディレクター)

監修者 野田秀樹氏メッセージ

「東京キャラバン」とは、あなたの町へ神出鬼没、やって来ては繰り広げられる「アート旅団」あるいは「文化サーカス」とでも呼べばいいのか?
なにせまだ、誰もやったことのないアートキャラバンです。

10月8日~10日は、その小手調べ、準備段階として、「東京キャラバン」のワークショップ(作っている途中そのもの)を公開いたします。
そして皆さまのご感想などを賜り、参考とし、
この後どんな姿がいいのだろうと考えて・・・
本格始動するのは、来年秋からの予定です。
2020年の東京五輪を機に、TOKYOが、更なる「文化の町」として変容することを願って、2020年の後もレガシーとしてのこる「アート旅団/文化サーカス」でありたいと思っています。
それが東京キャラバンです。

今回の「東京キャラバン」ワークショップの内容は…「文化は交通である」という、この東京キャラバンの発想の源から、「交わる」「旅」「交通」といったモチーフで作られた、「旅団」にふさわしいものとなっております。
いずれも、この「東京キャラバン」の趣旨に賛同いただいたアーティストたちによるものです。

「東京キャラバン」が出現する場所、そして、そこで行われる演目は、毎回、異なり、次々に増幅していけば、などと、勝手に夢想しております。

プロフィール

野田秀樹

1955年、長崎県生まれ。劇作家・演出家・役者。東京芸術劇場芸術監督、多摩美術大学教授。東京大学在学中に「劇団夢の遊眠社」を結成し、数々の名作を生み出す。1992年、劇団解散後、ロンドンに留学。帰国後の93年に演劇企画製作会社「NODA・MAP」を設立。「キル」「パンドラの鐘」「オイル」「THE BEE」「パイパー」「ザ・キャラクター」「MIWA」「エッグ」など次々と話題作を発表。故中村勘三郎丈と組んで歌舞伎「野田版研辰の討たれ」「野田版鼠小僧」「野田版愛陀姫」の脚本・演出を手掛けるほか、海外の演劇人と積極的に作品を創作するなど、演劇界の旗手として国内外を問わず、精力的な活動を展開。2009年名誉大英勲章OBE受勲。2009年度朝日賞受賞。2011年紫綬褒章受章。2016年1月~4月、NODA・MAP第20回公演『逆鱗』を東京、大阪、北九州にて上演予定。東京芸術文化評議会評議員

名和晃平

1975年、大阪府生まれ。彫刻家、京都造形芸術大学大学院教授。1998年京都市立芸術大学美術科彫刻専攻卒業。2000年同大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。2003年同大学大学院美術研究科博士(後期)課程彫刻専攻修了。独自の「PixCell = Pixel(画素)+Cell(細胞・器)」という概念を機軸に、ビーズ、プリズム、発泡ポリウレタン、シリコーンオイルなど様々な素材とテクノロジーを駆使し、彫刻の新たな可能性を拡げている。2009年京都に創作のためのプラットフォーム「SANDWICH」を立ち上げる。2011年、東京都現代美術館にて個展「名和晃平―シンセシス」を開催。2013年、韓国のチョナン市に大型彫刻《Manifold》を設置。同年「犬島『家プロジェクト』」、「あいちトリエンナーレ2013」に参加。2015年、パフォーマンス作品《Vessel》にて舞台美術を担当。同年ロンドンのPACE LONDONにて個展「FORCE」を開催。

日比野克彦

1958年、岐阜県生まれ。アーティスト、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。
1984年東京藝術大学大学院卒業。’80年代ダンボールを使った作品で注目され、82年に第3回日本グラフィック展大賞受賞。83年第30回ADC賞最高賞受賞。86年シドニー・ビエンナーレ出展。95年ヴェネチア・ビエンナーレ出展。99年毎日デザイン賞グランプリ受賞。近年では、地域の人々と制作を行いながら、受け手の力に焦点を当てたアートプロジェクトを展開している。
主なアートプロジェクトには、2003年~越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭「明後日新聞社文化事業部」発足、同時に「明後日朝顔プロジェクト」を開始。
2007年、金沢21世紀美術館「ホーム→アンド←アウェー」方式。2010年~現在、瀬戸内国際芸術祭「海底探査船美術館プロジェクト 一昨日丸」を発表。
主な監修作品・展覧会には、2012年、ぎふ清流国体・ぎふ清流大会 総合プロデューサー。2013年より「六本木アートナイト」アーティスティックディレクター。2014~15年、日本財団アール・ブリュット美術館合同企画展「TURN/陸から海へ(ひとがはじめからもっている力)」監修。2015年、ぎふメディアコスモス みんなの森 ・みんなのギャラリーにおいて「みんなのアート」展 企画監修。
主な役職として、日本サッカー協会理事。東京芸術文化評議会、文化プログラム検討部会 専門委員。2015年4月より岐阜県美術館 館長を務める。

クレジット

主催
東京都、アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)

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