本事業では、八王子車人形西川古柳座とアメリカのアーティストらで国際共同制作した現代人形劇『AKUTAGAWA』東京公演を行った。疫病の蔓延した社会における生き方や人が語る物語の不確かさ、常識への疑いなど、今の社会に通じるモチーフに焦点を当て、芥川龍之介の生涯と作品「羅生門」「地獄変」「竜」「杜子春」「河童」を日米双方の視点から分析、伝統的な車人形の表現技法をベースに、英語によるナレーション(日本語字幕付き)、影絵、映像とライブミュージックを用いて描いた。八王子車人形からは五代目西川古柳、西川柳玉ら座員が参加、アメリカからはニューヨークとシカゴで活躍する人形劇アーティストのTom Lee、作曲家・尺八奏者・打楽器奏者の辻幸生ら6名が来日し、塚本悟や島猛など日本のベテランスタッフが照明や音響、舞台進行を支えた。また本事業では、全ての広報宣伝物を日英表記とし、非日本語使用者へのリーチアウトに努めた。
【八王子車人形西川古柳座】
八王子車人形西川古柳座は、ろくろ車と呼ばれる車付きの箱に座った人形遣いが両手両足を使って一人で一体の人形を操る「車人形」の技法を、家元制度により伝承・普及することを目的とした伝統人形芝居の一座である。1872年に創設され、1982年に東京都無形文化財に、1994年に国の選択無形民俗文化財に、そして2022年1月に国の重要無形民俗文化財に指定された。現在は五代目西川古柳の元、日本国内のみならず世界30以上の国・地域で公演やワークショップを行っている。
〒192-0154 東京都八王子市下恩方町1566
八王子車人形西川古柳座
家元
西川古柳
TEL: 042-652-1222
FAX: 042-652-1222
kurumaningyo@jasper.dti.ne.jp
座・高円寺1(東京都杉並区)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。