アートの分野でも積極的に活動を展開する生物学研究者として、主に以下の3つを目的とした個展を開催した。
1. 生物学の専門性とアートのアプローチが融合するからこそ可能な、新鮮な鑑賞体験を提供すると共に、サイエンスとアートの融合の文脈に新しい展開をもたらす。
2. 特に、鑑賞者が自身の体を作る細胞について想像し、自身を新たな視座から見つめるための機会を作る。それにより、鑑賞体験後の生活にも残る、自分への新しい感覚をもたらす。
3. 細胞データと自身のデータの個と公の関係におけるアナロジーを考える機会を作る。それによって、データの氾濫する社会への新たな視点を得る契機をもたらす。
会期後に、展示の記録をまとめた記録集を制作・配布した。
【山下港】
1988年生まれ。東京大学先端科学技術センター所属。バイオテクノロジーの研究をしながら、アートの活動も幅広く展開しています。アートとサイエンスの根底に共通してある人の素朴な関心に、新鮮な気付きと感動が生まれる企みを目指しています。アーティストとサイエンティスト、そのどちらでもない人とが接し、繋がり、刺激し合い、創発が起こるような時間と場を生むための触媒になりたいんです。
納戸 / gallery DEN5(東京都杉並区)
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