ドキュ・メメントは、映画やテレビ、アートや研究など、領域を越えて映像制作者が集まり、不特定大多数に向けて作られるマスメディアとは異なる制作を試みる場だ。作り手・出演者・観客が入り混じり、自分たちを映し、共に観て、想起し、話し、内面を耕すための人間形成の場を創造した。セルフドキュメンタリーを通して、海を生業とする人たちとの共有体験を表現した山内光枝、ライブ映像をドキュメンタリーとして記録した河合宏樹、消えゆく飲み屋街に焦点を当てた米本直樹、西アフリカ・ベナン共和国で霊の存在を語る人たちを通して認識の在り方を問うた村津蘭、時代に焦燥感を抱きながら刹那的に生きる若者たちを描いた関強、他にもキュレーター桑山篤と林里穂による日本未公開の短編映画、紛争地を記録する写真家・亀山亮のパレスチナを撮った写真を展示するなど、多様な声と映像を届けた。
【ドキュ・メメント実行委員会】
ドキュメンタリーの新しいあり方を社会に提案し、ドキュメンタリーをカルチャーにすること、作り手が理想とする環境を自分たちで作ることを目的に掲げ、映像作品の制作やイベント運営を行う。2017年に設立し毎年ドキュ・メメントを開催。放送とも劇場とも異なる体験型のドキュメンタリーを創造しながら、社会と結びついた新しい表現の形を模索している。作品は、ネット・テレビ・映画への展開の他、英Gardian誌のWebサイトでも公開。
本照寺 寺子屋みろく(東京都品川区)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。