アーツカウンシル東京の事業

網の上の蜘蛛

  • 団体名 : 木村 亜津
  • 区分 : 都内での創造活動
  • 助成タイプ : 単年
  • 分野 : 美術・映像

事業概要

蜘蛛(ジョロウグモ)をモチーフとした企画展『網の上の蜘蛛』を開催した。数年前より、ジョロウグモの行動に着目し、日々観察を行いその様子を記録してきた。
本展では、映像作品を中心に、ドローイング、インスタレーションなどの作品を発表。展示の中心となる映像は、アーティストの馬場淳氏(ACCI BABA)との協働により、神奈川県および東京都の複数地点で撮影した。ジョロウグモが持つ習性、特に巣に付着した落ち葉などを掃除する行動に着目し、その振るまいを記録した作品である。また、インスタレーション作品として発表した糸電話は、ジョロウグモの認知能力に着想を得たもので、440Hzの音叉とジョロウグモの糸を用いて制作した。
この展覧会では、クモの知覚世界に焦点を当てながら、異なる生物の認識世界と私たちの世界が重なり合う瞬間を様々な形で映し出すよう意図した。

プロフィール

【木村亜津】
東京都を拠点に美術作家として活動。武蔵野美術大学造形学部卒業後、植栽の仕事に従事していたが働くうちに、植物や生物そのものへの関心を深め、作家活動を開始。生命を題材として、ドローイング、彫刻、インスタレーション、映像など、多様な表現手法を用いて制作を行う。
主な作品に、昆虫の糞に注目したプロジェクト『虫の生活』(ファンダメンタルズ フェス2021-2023年、東京大学駒場博物館 2023年)、鉄酸化菌が作り出す酸化鉄皮膜を写し取ったドローイング作品『鉄の風景』(nidi gallery 2022年)など。

お問い合わせ

木村亜津

実施場所

府中市美術館 市民ギャラリーB(東京都府中市)


※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。