伶楽舎創立40周年を記念し、これまでの活動を振り返りこれからの方向を考えるプログラムとした。新作委嘱は、伶楽舎と関係の深い猿谷紀郎氏に依頼した。
芝祐靖作曲『舞風神序破急』は古典曲の序破急の体裁をとりながら、現代にそぐうようコンパクトに、かつ斬新にまとめられた新作古典の傑作。
武満徹『秋庭歌一具』は芝祐靖が伶楽舎を立ち上げた大きな契機となった曲で、国内外で数多く演奏しており、最近は舞踊との共演でも大きな成果を得たが、この機に原点に帰り、音楽だけで『秋庭歌一具』と向かう。
【一般社団法人伶楽舎】
雅楽の合奏・研究を目的として故・芝祐靖により創設。1985年に発足、2013年4月一般社団法人となる。伝統的な古典作品をとりあげる他、雅楽の長い歴史の中で廃絶された作品を、研究者の協力も得ながら復曲を試み、また、正倉院復元楽器を使った作品の演奏、現代作曲家への新作委嘱など、他の雅楽団体にはみられない活動を展開している。特に現代作曲家への委嘱作品や古典雅楽様式の新作の初演には力を入れる。これまでに、湯浅譲二、池辺晋一郎、細川俊夫らをはじめとした、日本を代表する現代の作曲家に新作を委嘱している。
1996年の米国公演依頼ほか、海外でも多く公演を行う。2018年には大英博物館公演、パリでのジャポニスム2018に参加。フィルハーモニー・ド・パリでは満席の中、ダンサーの森山開次とのコラボレーション作品を発表し、好評を博した。
紀尾井ホール
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。