芸術は、目に見えないものを見えるようにすることで、見る側を刺激し、新しい対話をうみだしてきました。一方、光学技術によって誕生した写真や映像は、見えないものを見えるようにするのみならず、実際には存在し得ない対象まで可視化してきました。とりわけ、現実世界をそのまま映し出すことが難しかった発明当時において、映画は、魔術や幽霊のような存在としても受け止められましたが、映像が日常に浸透している21世紀の現在において、誰も映像を魔術や幽霊と考えることはありません。むしろ、大量のイメージがあふれる現代は、何が現実をあらわしているかが、見えにくい時代にもなっています。
映像は、光と影によってイメージを映し出すメディアであり、世界を光によって照らし出す一方で、同時に、可視化できない現実を浮かび上がらせる特性をもちます。映像が潜在的に表現してしまう、この不可視性=「インヴィジブル( 見えないもの)」を総合テーマにすることで、映像の見方の歴史を考察し、現代における「インヴィジブル」を読み解くことから、未来の可能性を探っていきます。
プログラムの詳細は公式ウェブサイトをご確認ください。
入場無料
※定員制のプログラム(上映、ライブ、シンポジウムなど)は有料
東京都写真美術館
TEL:03-3280-0099(代表)
2018年2月9日(金)~2月25日(日)10:00~20:00(最終日は18:00まで)
※2月13日(火)・19日(月)は休館