アーツカウンシル東京が主催・共催するイベント情報

  • 中止

イミグレーション・ミュージアム・東京
レクチャー・シリーズ「多文化社会におけるアートのチカラ」

ジャンル:
  • アートプロジェクト ,
  • 講座・シンポジウム
新型コロナウイルス感染症が拡大している状況を受け、参加者および関係者の健康・安全面を第一に考慮した結果、2020年3月12日に予定しておりました「第5回 高山明と蕨(わらび)市に住むクルドの人々(トーク・セッション)」の開催を中止することにいたしました。
楽しみにしてくださっていた皆様には申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。(2020.03.02)

日本に住む外国人たちの“今”を多文化とアートの観点から一緒に考えてみませんか?

みなさん、日本が多文化社会であることを知っていますか?私たちの周りには、すでに多くの外国人が暮らしているにもかかわらず、そう実感している人が少ないのが現状です。「不可視な存在」である外国人にアートはどう関われるのでしょうか?彼らについて/彼らとともにユニークな芸術実践を展開してきた「イミグレーション・ミュージアム・東京」は、今回、さまざまな「表現」を試みるゲストを招き、多文化社会におけるアートの可能性を話し合う連続講座を企画しました。外国人支援や国際交流に取り組んでいる方、アートと社会の関係に興味のある方、多くの方々のご来場をお待ちしています。

企画統括:楊淳婷
企画運営:楊天帥、権祥海、伊東茉南

第1回 “遅れてきた移民国家”における不可視な外国人たち(トークイベント)

ウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」の編集長を務める望月と、アートプロジェクト「イミグレーション・ミュージアム・東京」を主宰する岩井。在留外国人の存在を可視化することに取り組む二人の表現者の対談で、可視化の先のビジョンを語り合います。

日時:2019年7月27日(土)13:30~16:00
会場:東京藝術大学 千住キャンパス
定員:40名(先着順・事前申込優先)
料金:無料

【登壇者】

望月優大(もちづき ひろき)/「ニッポン複雑紀行」編集長
1985年生まれ。日本の移民文化・移民事情を伝えるウェブマガジン「ニッポン複雑紀行」編集長。国内外で移民・難民問題を中心にさまざまな社会問題を取材し、「現代ビジネス」や「Newsweek」などの雑誌やウェブ媒体に寄稿。著書に『ふたつの日本「移民国家」の建前と現実』(講談社現代新書)。代表を務める株式会社コモンセンスでは非営利団体等への支援にも携わっている。


岩井成昭(いわい しげあき)/美術家、イミグレーション・ミュージアム・東京 主宰
1990年より国内および欧州、豪州、東南アジアの特定コミュニティの調査をもとに、映像、音響、テキストなどを複合的に使用した視覚表現を展開。近年はあらゆる世代を対象にしたワークショップや、多文化研究活動を並行して実施中。秋田公立美術大学教授、東京藝術大学非常勤講師。

第2回 表現者としての在日朝鮮人たち(トークイベント)

日本で暮らす「オールドカマー」の観点から出発し、在日朝鮮人の民族的アイデンティティに着目して、社会学者のハンとアーティストの李が対談。主に李のアート活動について深く触れることで、在留外国人による自己表現の意義を再考します。

日時:2019年7月28日(日)13:30~16:00
会場:東京藝術大学 千住キャンパス
定員:40名(先着順・事前申込優先)
料金:無料

【登壇者】

ハン・トンヒョン/社会学者、日本映画大学准教授
1968年東京生まれ。専門はナショナリズムとエスニシティ、マイノリティ・マジョリティの関係やアイデンティティ、差別の問題など。主なフィールドは在日コリアンを中心とした在日外国人問題。


李晶玉(リ・ジョンオク)/アーティスト
在日朝鮮人3世という立場から、国家や民族に対する横断的な視点を足がかりに制作を展開している。古典絵画の構図や象徴的なモチーフを借用し、マジョリティの文脈や構造にアプローチをかける試みを行っている。

第3回 『Journey to be continued-続きゆく旅-』(ドキュメンタリー映画上映会&トークイベント)

外国にルーツを持つこどもたちの中には、日本社会に自分の居場所が見出せず、アイデンティティの形成に困難を感じる人が少なくありません。彼らが抱える葛藤に、「造形活動」、「ドキュメンタリー映画」、「報道」というそれぞれの表現活動を通して寄り添い方を検証します。それぞれの実践から、若い世代の在留外国人に焦点を当てて共生的な多文化社会への理解を深めてみませんか。

日時:2019年9月14日(土)13:30~16:30
会場:東京藝術大学 千住キャンパス
定員:100名(先着順・事前申込優先)
料金:無料

【登壇者】

滝朝子(たき あさこ)/NPO法人ARDA事務局長
アーティスト、企画・制作・運営者。チェルシー芸術大学美術科卒業。NPO ARDA事務局長として、アートを通して既存の枠にとらわれず考え続けることや、クリエイティブな表現をする機会、そのコミュニティの創出に携わる。個人とコミュニティ・国や性別によって生まれる境界や交わりに着目し、近年は多文化共生の実践をしながら、協働プロジェクトを企画しさまざまな表現手法を用いて発表している。NPOアデイアベバ・エチオピア協会会員。


岩井成昭(いわい しげあき)/美術家、イミグレーション・ミュージアム・東京 主宰
ほか ※調整中

【上映映画について】
『Journey to be continued-続きゆく旅–』(2017年、ビデオ67分)、監督/岩井成昭、(C)NPO法人可児市国際交流協会
外国人労働者とその家族が多く居住する岐阜県可児市。そこでは外国にルーツを持つこどもたちのための高校進学支援教室が営まれています。本作品は、監督の岩井が美術表現を用いた独自のアプローチで、教室に通う青少年たちなどとの対話を試みた記録です。

第4回 写真家・名越啓介と保見団地に住む南米の人々(トーク・セッション)

巨大な集合住宅である保見団地の住民は、約半数が外国人で、その大半が南米にルーツを持つ人々。そこに3年間住み込んだ異色の写真家・名越啓介は、カメラレンズを通して彼らとのふれあいを記録し続けました。本企画では、東京藝術大学特別招聘教授の長島確をコメンテーターに迎え、名越が外国人集住団地で目の当たりにした風景や営みについて話し合います。また、現在保見団地に住む南米出身の住民との対話を行い、さらに議論を掘り下げていきます。名越の写真作品をヒントに、アーティストならではの視点を介して日本に在住する外国人のストーリーの数々に迫ります。

日時:2019年12月14日(土)13:00~15:00
会場:東京藝術大学 千住キャンパス
定員:50名(事前申込不要)
料金:無料

【登壇者】

名越 啓介(なごし けいすけ)/フォトグラファー
1977年奈良県生まれ。大阪芸術大学卒。19才で単身渡米し、スクワッターと共同生活をしながら撮影。その後アジア各国を巡り、写真集『EXCUSE ME』を発表。雑誌やカタログ等で活躍する一方で、その後も写真集『SMOKEY MOUNTAIN』、『CHICANO』、『BLUE FIRE』、はじめて国内を題材にした『Familia 保見団地』では「写真の会」賞受賞。そして2019年8月『バガボンド インド・クンブメーラ 聖者の疾走』をリリース。


長島 確(ながしま かく)/ドラマトゥルク・東京藝術大学特別招聘教授
日本におけるドラマトゥルクの草分けとして、さまざまな演出家・振付家の作品に参加。演劇の発想やノウハウを劇場外へ持ち出すことに興味をもち、アートプロジェクトにも積極的に関わる。進行中のプロジェクトに「→(やじるし)」「まちと劇場の技技交換所(わざわざこうかんじょ)」など。2018年よりフェスティバル/トーキョー ディレクター。


熊倉 純子(くまくら すみこ)/東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科長・教授
パリ第十大学卒、慶應義塾大学大学院修了。企業メセナ協議会を経て、東京藝術大学教授。アートマネジメントの専門人材を育成し、「取手アートプロジェクト」、「アートアクセスあだち―音まち千住の縁」など、地域型アートプロジェクトに携わりながらアートと市民社会の関係を模索し、文化政策を提案する。東京都芸術文化評議会文化都市政策部会委員、文化庁文化審議会文化政策部会委員などを歴任。監修書に『アートプロジェクト─芸術と共創する社会』他。

※「千住 Art Path 2019」(東京藝術大学 音楽環境創造科/大学院音楽音響創造の学生による制作・研究展)の一環として開催します。

第5回 高山明と蕨(わらび)市に住むクルドの人々(トーク・セッション)

演出家・高山明は、2017年からツアー・パフォーマンス「東京修学旅行」を制作してきました。東京都区内のさまざまな街を日本人ではなく、東京に住んでいる外国人たちがガイドすることによって、外国人、日本人両方に新鮮な体験を与えるのが、このプロジェクトの大きな特徴です。2018年には難民問題を軸とする「新・東京修学旅行」が制作されました。その中の「クルド人編」では、在日クルド人たちがたくさん住んでいる「ワラビスタン(埼玉県蕨市)」で料理教室体験や歴史ツアーが行われました。今回のトークでは、高山明「クルド人編」でガイド役を務めたアリ氏と高山明氏の対談を通して、日本に暮らすクルド人たちの生活や記憶を辿ります。

日時:2020年3月12日(木)19:00~21:00
会場:東京藝術大学 千住キャンパス
定員:50名(先着順・事前申込優先)
料金:無料

【登壇者】
撮影:江森康之
高山明(たかやま あきら)
1969年生まれ。演出家・アーティスト。東京藝術大学大学院映像研究科教授。2002年、演劇ユニットPort B(ポルト・ビー)を結成。実際の都市を使ったインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験プロジェクトなど、現実の都市や社会に介入する活動を世界各地で展開している。近年では、美術、観光、文学、建築、都市リサーチといった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想・思考によってさまざまなジャンルでの可能性の開拓に取り組んでいる。
http://portb.net/en/

撮影:蓮沼昌宏
アリ・アイユルディズ(Ali Ayyildiz)
在日クルド人。1993年から現在まで日本に滞在中。「新・東京修学旅行」の「クルド人編」にガイド役として参加。

申込方法

第1回~第4回は終了しました。

件名を「レクチャー」とし、(1)氏名(ふりがな)、(2)参加人数、(3)ご連絡先(電話番号・メールアドレス)をメール本文にご記入の上、下記までお送りください。
E-mail:info@aaa-senju.com

ウェブフォームからもお申し込みいただけます。備考欄にご希望の参加プログラムをご記入ください。

※応募者が定員を超えた場合、2回以上の講座をお申し込みされた方を優先します。
※「info@aaa-senju.com」からのメールを受信できるように設定してください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内にのみ使用します。
※内容は変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。

お問い合わせ

「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」事務局
ウェブフォーム:ウェブフォームはこちら
TEL:03-6806-1740(13:00~18:00、火曜・木曜除く)
E-mail:info@aaa-senju.com

開催場所

東京藝術大学 千住キャンパス(東京都足立区千住1-25-1)
北千住駅西口より徒歩約5分(JR常磐線 / 東京メトロ千代田線・日比谷線 / 東武スカイツリーライン / つくばエクスプレス)
※駐車場のご用意はありません。公共交通機関をお使いください。

クレジット

主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、東京藝術大学音楽学部・大学院国際芸術創造研究科、特定非営利活動法人音まち計画、足立区
共催(第3回)
特定非営利活動法人芸術資源開発機構(ARDA)
2019年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業