アーツカウンシル東京の事業

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オープンフォーラム2016

アート、テクノロジー、市民社会

―未来をつくる新しい市民参画のしくみを考える―

アーツカウンシル東京は、毎年、海外からゲストをお迎えし、都市と文化政策のあり方をさぐるフォーラムを開催しています。今回は、東京、台北(台湾)、ジョグジャカルタ(インドネシア)からゲストをお招きし、「オープンフォーラム 2016」を開催します。

テーマ「アート、テクノロジー、市民社会」の下、市民のアイデアでまちや都市全体を変えていくしくみについて、アートや文化政策の観点から考えていきます。特に、東京の強みの一つである先端技術がアートと出合い、まちに新しい変化を生み出していくためのモデルを探求します。

都市の社会学を専門とする吉見俊哉氏に基調講演をお願いし、近代の東京を形成してきた文化拠点や市民のコミュニティの可能性について展望します。また、アジア各都市の現場でアートを通じた市民プロジェクトの実践を行っている方々をパネリストに迎えてディスカッションを行います。多様な分野から市民が集い、アートの発想でまちを変えるアイデアを生み出す活動について、各都市における広がりと可能性、課題を考えていきます。

開催概要

基調講演

吉見俊哉[東京大学大学院情報学環教授]

パネルディスカッション

パネリスト(予定)
鷲尾和彦[株式会社博報堂 クリエイティブ戦略企画室 クリエイティブプロデューサー、FUTURE CATALYSTS (Hakuhodo×Ars Electronica) プロジェクトリーダー]
ジェイソン・スー[Shareable Cities & TEDxTaipeiキュレーター、MakerBar共同設立者/台湾]
ヴェンザ・クリスト[メディアアーティスト、HONFファンデーションディレクター/インドネシア]
森まゆみ[作家・編集者、東京大学客員教授]
モデレーター
若林朋子[プロジェクト・コーディネーター、プランナー]

入場料

無料(要事前申込)
※日英同時通訳付き

申込方法

メールの件名を「オープンフォーラム2016申込」として、お名前(ふりがな)、ご所属を本文にご明記の上、forum2016@atelier-canon.jpまでお知らせください。

申込締切
2016年2月25日(木)
※先着80名様:定員になり次第受付を終了させていただきます。

登壇者プロフィール

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吉見俊哉(よしみ しゅんや)
東京大学大学院情報学環教授

専攻は社会学、都市論、メディア論、文化研究で、演劇論的なアプローチを基礎に、日本におけるカルチュラル・スタディーズの中心的な存在として先駆的な役割を果たしてきた。人々の集まりの場におけるドラマの形成を考えるところから出発し、近代化のなかでのポピュラー文化と日常生活、そこで作動する権力について考察。近年は、東京の北東地域の文化資源を再評価する「東京文化資源区会議」に携わる。著書は『都市のドラマトゥルギー』(1987年)、『博覧会の政治学』(1992年)など多数。


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鷲尾和彦(わしお かずひこ)
株式会社博報堂 クリエイティブ戦略企画室 クリエイティブプロデューサー、FUTURE CATALYSTS (Hakuhodo×Ars Electronica) プロジェクトリーダー

戦略プランニング、クリエイティブ・ディレクション、コミュニケーションデザイン、インタラクティブ・メディア・プロデュース、新規事業開発など、数々の企業のイノベーションを支援。2014年に、アルスエレクトロニカと博報堂との新たなクリエイティブ&イノベーション・プラットフォーム「Future Catalysts:Hakuhodo×Ars Electronica」を立ち上げる。従来の枠組みを超え、多様な個人が持つ創造性を活かし合うことで、社会課題に挑むというチャレンジを指揮している。2014年度から「PRIX ARS ELECTRONICA」(国際コンペティション)の審査員も務め、アーティスト、イノベーター、研究機関との国際的なパートナーシップを広げている。また写真家として、日本及び海外でのエキジビション、また写真集等の著書も多数。


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ジェイソン・スー
Shareable Cities & TEDxTaipeiキュレーター、MakerBar共同設立者

都市改革とデータの視覚化を専門とする革新的なコンサルティング企業、ザ・ビッグ・クエスチョンズ共同創設者。TEDx台北の監督で、アジア地域のTEDx大使を兼ねる。ストーリーテリングの手法と新しいメディアを駆使して、情報に対する認識の変革に取り組んでいる。また、台湾における有力なハードウエア/ソフトウエア統合インキュベータであるメイカーバー台北の共同設立者である。現在は、立法院において、イノベーション、テクノロジー、教育を専門とする立法委員を務める。


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Courtesy of: Winter Camp 2009, Amsterdam, Institute of Network Cultures / INC
ヴェンザ・クリスト
メディアアーティスト、HONFファンデーションディレクター

1999年以降、ニューメディアアートに軸足を置き、ジョグジャカルタにニューメディアアート・ラボ、HONFラボ(2011年からはHONFファンデーションと改名)を設立した。メディアアートの分野で新しいアイデアを共有し、育てるためのスペースとして、アーティストや創造的実践家、科学者、ハッカー、活動家、一般市民など社会のより広範な人々が集い、探索・対応型の対話を積み重ねて、文化の枠を超えて教育やアート、テクノロジー、地域コミュニティを融合させようとしている。また、2007年以降「CELLSBUTTON」(ジョグジャカルタ国際メディアアート・フェスティバル)、オープン・カルチャーとクリティカル・メイキングのための新しいプラットフォーム(2014)、「TRANSFORMAKING」(2015)を立ち上げ、ディレクターを務める。


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森まゆみ(もり まゆみ)
作家・編集者、東京大学客員教授

1954年東京生まれ、早稲田大学政経学部卒、東京大学新聞研究所修了。出版社勤務を経て1984年、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』通称谷根千を創刊。町の歴史を掘り起こし、聞き書きで定着する。楽しく町に住む方法を広め、谷根千にはたくさんの人がやって来て、文化活動も盛んになった。それによってNTT タウン誌大賞、サントリー地域文化賞など。無秩序な開発に異を唱え、上野の奏楽堂、赤煉瓦の東京駅、その他地区内の民家の保存・活用に尽力。それによってサントリー地域文化賞、日本建築学会文化賞を受ける。著書に『谷中スケッチブック』『不思議の町根津』『谷根千の冒険』『東京遺産』『鴎外の坂』(芸術選奨文部大臣新人賞)『即興詩人のイタリア』(JTB紀行文学大賞)『青鞜の冒険』(紫式部文学賞)など。


【モデレーター】
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撮影:山本尚明
若林朋子(わかばやし ともこ)
プロジェクト・コーディネーター、プランナー

デザイン会社勤務を経て、英国ウォーリック大学院で文化政策とアートマネジメントを学ぶ。1999年~2013年、公益社団法人企業メセナ協議会に勤務。プログラム・オフィサーとして、企業が行う文化支援活動の推進と環境整備に従事。調査研究、メセナ事業の企画・運営(ネットTAM等)、助成、政策提言、出版、セミナー等を担当した。現在は文化を含むソーシャルプロジェクト全般のコーディネート、編集、執筆、コンサルティング、調査研究等を行っている。NPO法人理事(芸術家と子どもたち、JCDN、アートプラットフォーム、芸術公社)、監事(ON-PAM、音まち計画、アーツエンブレイス)、アートによる復興支援プロジェクト「ARTS for HOPE」運営委員。

お問い合わせ

カノン工房
TEL:050-5276-5968(平日11:00~17:00)

開催場所

アーツカウンシル東京 大・中会議室
(東京都千代田区九段北4丁目1-28 九段ファーストプレイス8階)
※アクセス情報はこちら

クレジット

主催
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)