アーツカウンシル東京の事業

  • 開催終了

「チェルフィッチュのアジア展開」

東京芸術文化創造発信助成【長期助成プログラム】活動報告会 第7回

アーツカウンシル東京では、2013年度より長期間の活動に対して最長3年間助成するプログラム「 東京芸術文化創造発信助成 【長期助成プログラム】」を実施しています。この助成プログラムを終了した団体による活動報告会の7回目として、チェルフィッチュの主宰・岡田利規さんとプロデューサーの黄木多美子さんに登壇いただきます。
チェルフィッチュは、2016年度から3年間の長期助成を活用して、アジアのアーティストたちと対等な関係を築き、一度の作品上演だけで終わらない共同制作の在り方を模索してきました。(その成果のひとつであるタイでの共同制作作品『プラータナー:憑依のポートレート』を東京芸術劇場で6/27~7/7に公演)
それ以前の段階で、ヨーロッパをはじめとして多くの海外ツアーや共同制作を経験してきたチェルフィッチュが、なぜアジアでの活動に関心を持ち、どのように助成を活用したのか。3年間の活動を振り返りながら、その成果や今後の課題、そこから生まれた展望などをお話いただきます。
カンパニーの活動に興味のある方、長期助成プログラムに 関心のある団体のほか、これから国際展開を目指したい作家の方など、多くの皆さまのご来場をお待ちしております。

助成対象活動の概要

対象活動:一般社団法人チェルフィッチュ「アジアの国際共同制作プロジェクト」
(平成28年度採択事業:3年間)

それまでヨーロッパをはじめとする欧米での海外活動が定着していたチェルフィッチュが、アジアでの国際共同制作を始めとする創作の可能性をひらくための活動。活動できる国、共同するアーティストやカウンターパート探しなど、あらゆるリソースを探すところから始めた。一つの成果として、タイでの共同制作作品『プラータナー:憑依のポートレート』がある。
《活動1年目》
・様々な国のプロデューサーやアーティストに会い、カウンターパートづくり。主要活動をタイの作家ウティット・ヘーマムーンの長編小説の舞台化とする。タイでは『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』を上演し、岡田作品を紹介。
《活動2年目》
・タイで俳優オーディション。岡田の執筆活動およびテクニカルのプランニング
・中国で『三月の5日間』リクリエーション版公演
・アジアでのカウンターパート探しのリサーチ継続
《活動3年目》
・『プラータナー:憑依のポートレート』タイにて初演
・批評の記録づくり

チェルフィッチュ
https://chelfitsch.net
岡田利規が全作品の脚本と演出を務める演劇カンパニーとして1997年に設立。独特な言葉と身体の関係性を用いた手法が評価され、現代を代表する演劇カンパニーとして国内外で高い注目を集める。その日常的所作を誇張しているような/していないようなだらだらとしてノイジーな身体性は時にダンス的とも評価された。07年ヨーロッパ・パフォーミングアーツ界の最重要フェスティバルと称されるクンステン・フェスティバル・デザール2007(ブリュッセル/ベルギー)にて『三月の5日間』が初めての国外進出を果たして以降、アジア、欧州、北米にわたる計70都市で上演。近年は、世界有数のフェスティバル・劇場との国際共同制作により、『現在地』(12年)、『地面と床』(13年)、『スーパープレミアムソフトWバニラリッチ』(14年)、『部屋に流れる時間の旅』(16年)『三月の5日間』リクリエーション(17年)を発表。つねに言葉と身体の関係性を軸に方法論を更新しながら既存の演劇手法に捉われない表現を探求しており、18年には映像によって演劇的空間を立ち上げる展示/上演、『渚・瞼・カーテン チェルフィッチュの〈映像演劇〉』(熊本市現代美術館)を制作・発表した。

プログラム内容

19:00 長期助成プログラム及び対象活動の紹介
【第1部】活動概要の自己紹介と自己評価・分析(チェルフィッチュによるプレゼンテーション)

  • 活動を実施するに至った経緯・理由・動機など
  • 活動概要(3年間の活動の流れ、1年目、2年目、3年目に取り組んだこと。)
  • 活動過程における変化・変遷など

【第2部】深掘り振り返り(インタビュー形式)

  • 長期助成によって実現できたこと、成果や感じた課題
  • 長期プロジェクトならではのやりがい、工夫や困難
  • これから活動のヴィジョン、期待する支援の在り方、など

質疑応答
21:00 終了

スピーカー(報告者)
岡田利規(演出家、小説家、チェルフィッチュ主宰)
黄木多美子(チェルフィッチュ プロデューサー)
司会進行
石戸谷聡子(アーツカウンシル東京 シニア・プログラムオフィサー) 


スピーカープロフィール

岡田利規
演劇作家/小説家/チェルフィッチュ主宰。1973年横浜生まれ、熊本在住。2005年『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞受賞。07年、小説『わたしたちに許された特別な時間の終わり』(新潮社)を発表し、08年、第二回大江健三郎賞受賞。12年より岸田戯曲賞審査員。13年に演劇論『遡行』、14年に戯曲『現在地』を河出書房新社より刊行。16年より4シーズンにわたってミュンヘン・カンマーシュピーレでレパートリー作品を演出。

黄木多美子
プロデューサー。1982年東京生まれ。2008年株式会社precog入社。2011年より、ヨーロッパ・アジア・北米・南米などチェルフィッチュの海外ツアーに多数携わり、以降カンパニーおよび岡田利規の創作や国際展開のプロデュースを務める。

定員

50名(事前申込制)

料金

無料

申込方法

ご氏名、ご所属・ご職業、人数、連絡可能な電話番号、E-mail、手話通訳の要否を明記の上、forum-grant@artscouncil-tokyo.jp までお申し込みください。

申込締切
2019年6月3日(月)17:00 まで
※手話通訳ご希望の場合は5月29日(水)17:00までにお申し出ください。
※お寄せいただいた個人情報は厳重に保管し、本事業及びご案内のみ使用いたします。

お問い合わせ

アーツカウンシル東京 企画室 企画助成課
TEL:03-6256-8431(10:00~18:00 土日祝日を除く)
E-mail:forum-grant@artscouncil-tokyo.jp

開催場所

アーツカウンシル東京(東京都千代田区九段北4丁目1-28 九段ファーストプレイス8階)

チラシ

クレジット

主催
アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)