平成28年度 東京文化プログラム助成 公募終了
※助成対象事業が決定しました。下記の採択事業紹介、審査員・講評及び採択概況(採択一覧はPDFデータ「採択概況」)をご覧ください。
2016年夏、リオデジャネイロ2016オリンピック・パラリンピック競技大会の閉会以降、いよいよ東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、文化プログラム*)がスタートします。
東京都は、オリンピックの精神に基づき、史上最高の文化プログラムを展開するとともに、文化の面でのレガシーを2020年以降に継承し、世界一の文化都市東京の実現を目指します。そのため、より多くの方々に文化プログラムに参加できる機会づくりをめざします。
その取組の一つとして、アーツカウンシル東京では、今年度より東京2020大会開催の気運を高めるための、「東京文化プログラム助成:気運醸成プロジェクト支援」を開始します。文化プログラムを、より多くの人々に周知するとともに、オール・ジャパン推進体制づくりの第一歩として、今年度は、東京のポテンシャルを高め、気運醸成に資する、民間団体・企業等が実施するインパクトのある規模の大きなプロジェクトを支援します。
このほか、今後4年間、若手クリエーター等の新たな発想を取り入れたプログラム、若手育成を視野にいれたプログラム、様々な人々が参加できるプログラムなど、多様なプログラムを支援、実施していく予定です。
詳細及び申請方法につきましては、公募ガイドライン(PDFファイル)をダウンロードしてご確認ください。
※なお、(公財)東京都歴史文化財団が管理運営する各施設において実施する活動の場合は、申請前にお問い合わせください。各施設における共催事業や提携事業は、原則として助成対象となりません。
*本助成事業における文化プログラムとは、オリンピック・パラリンピックを契機に展開される様々な文化事業をさします。
公募説明会についてはこちらをご覧ください。※説明会は終了しました。
申請締切:平成28年5月31日(火)消印有効
平成28年度「東京文化プログラム助成」採択事業紹介
事業名:NIHONBASHI NIGHT PROGRAM SAKURA -JAPAN IN THE BOX
申請団体名:株式会社明治座
開催期間:2016年9月19日~2017年3月31日
事業内容:日本舞踊や殺陣などの伝統芸能と、アニメやダンス、光と映像、音楽を組み合わせた70分の複合エンターテイメント。夜8:30からの公演は、国内外の人々に向けた新しい文化の楽しみ方を提案。
事業名:TRANS ARTS TOKYO 2016
申請団体名:一般社団法人非営利芸術活動団体コマンドN
開催期間:2016年10月15日~30日
事業内容:アートと産業とコミュニティの融合を目指し、先鋭的なアーティストの最新の表現活動から誰もが楽しめる食のイベントまで、クリエーターと企業やまちの人々とのつながりの中から生まれる創造性によりまちを魅力的にし、東京ならではの新しいアートの祝祭空間が出現。
(写真クレジット:cocoten 2015 by coconogacco TRANS ARTS TOKYO 2015)
事業名:TOKYO DESIGN WEEK 2016- IMAGINE FUTURE
申請団体名:TOKYO DESIGN WEEK株式会社
開催期間:2016年10月26日~11月7日
事業内容:明治神宮外苑で開催する、デザインとアートの祭典。本助成を活用し、2020年に向けた祝祭感を醸し出すことを目的とした特別プログラム(屋外に配した特設透明バルーンパビリオンを設置し「スポーツ」をテーマにした作品を展示)を実施。
事業名:第17回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2016
申請団体名:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会
開催期間:2016年11月19日~27日
事業内容:東京発の国際映画祭。15年以上続き、映画の作り手を育て、次世代育成にも力を入れている。2020年に向けた新たな取組みとして、アジアの新進作家の約10作品を上映し、異文化理解を促進する文化プログラムを目指す。
事業名:ミュージカル『わたしは真悟』
申請団体名:株式会社ホリプロ
開催期間:2017年1月8日~26日
事業内容:注目される日本人若手クリエーター達も参画し、楳図かずおの傑作漫画「わたしは真悟」を日仏共同でミュージカル化。東京を舞台に日本が誇る産業ロボットが活躍する物語。世界で認知される東京産ミュージカルの先駆け的存在として期待。
平成28年度「東京文化プログラム助成」 外部審査員・講評(敬称略・順不同)
審査委員長 小山 薫堂(放送作家・脚本家、東京芸術文化評議会評議員)
都民の皆さんが、2020年に向かうこの4年間をどれだけワクワクした気持ちで過ごせるか・・・そのスタートの号砲にふさわしい文化企画を選出しました。
企業と民間がタッグを組んだ大型企画から、個人の情熱から生まれた街中のアートイベントまで様々。企画の大小は関係ありません。
今回の東京都による文化気運醸成が、日本全国の文化気運醸成につながることを期待しています。
品田 英雄(日経BP社 ヒット総合研究所上席研究員)
憲章にもある通り、オリンピックはスポーツともに文化の祭典でもあります。
2012年のロンドン大会では「Once in a Lifetime」をテーマに18万近くの文化イベントが開催され、大会を盛り上げました。
私も2020年に向けて、「東京っておもしろい」と世界の人たちが思えるエンタテインメントやアートのイベントを発信したいと考えて選考に参加しました。
世界の才能を取り入れつつ、日本のおもしろさを形にしたイベントが次々と登場するはずです。期待してください。
椎木 里佳(株式会社AMF 代表取締役)
今回、様々なジャンルの審査員の方々と一緒に審査をさせていただきました。都民と学生の皆さんと一緒に楽しめるようなものを学生目線で選考しました。
2020年に向けて若者と都民の皆さんが楽しみだなー!盛り上げていきたいなー!と感じてもらえるようなものになったと思います。ぜひ足を運んでみてください!
やなぎ みわ(アーティスト)
新たな祝祭の立ち上げ、長年継続してきたプロジェクトの拡充、または新機軸作り、すでに制作が進行中の大型興行。さらに観光事業的なものから、ひとりのクリエイターを中心にした作品制作まで、多岐に渡りすぎて比較検討するのは大変難しかったというのが正直なところだ。気運醸成の気運が、2020年へ向けた祭典の気配を高めるものであるのか、芸術文化の活性化のことを指すのか、今回は前者に重きを置いた選択となったが、その指針を定めることが望まれる。
中里 周子(アーティスト)
横断的な文化の交流が起きる場にこそ文化・芸術の新しい形が生まれていくと考え、それを担うことが今回の文化プログラムの本来の意義であると考える。今回選出されたプログラムがそれぞれのクリエーションを通して、私たちに発展性と新たな美の形を提案してゆくことを期待している。
また自分自身も四年後の東京の未来を見据えながら、作品を世界に発信していきたい。
吉本 光宏(ニッセイ基礎研究所 研究理事、東京芸術文化評議会評議員)
採択案件はどれも野心的な側面を備えたもので、映画、ミュージカル、演劇、現代アート、映像、デザインなど多彩な分野が出そろうこととなった。街中や公園など屋外での展開は気運醸成への効果が見込める。一方で事業規模や動員が重視されたこともあって、芸術本位の先駆的な事業は元々応募も少なく、採択されなかった点は残念だが、今回の助成で2020年に向けた気運醸成が図られ、さらに多様な文化プログラムに発展していくことを期待したい。
その他の審査員
・内閣官房 東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局 参事官
・公益財団法人 東京都観光財団 総務部長
・東京都生活文化局文化振興部 部長
・アーツカウンシル東京 機構長