シミオン・テン・ホルト作曲「2台のピアノのためのカント・オスティナート」(1976-79)を、向井山朋子と田村響のピアノ、ジャン・カルマンの照明デザインにより上演する(日本初演)。また、昨2011年にオランダで発表された、この曲に関するドキュメンタリー映画「CANTOについて」を英語字幕付きで上映する。
「Multus」は美術家・音楽家である向井山朋子が監修するシリーズで、今回はその第1回目。このシリーズでは、日本ではあまり紹介されてこなかった、2台、4台、6台という複数台のピアノレパートリーを取り上げて、「音楽」(共に時間を過ごすこと)と「アート」(よりどころとなる視覚的要素)をクロスさせた新しいアートをプロデュースしていく。
【向井山朋子】
1991年国際ガウデアムス演奏家コンクール優勝後、ロイヤルコンセルトヘボウなど世界一流オーケストラにソリストとして招聘され、新曲の初演に携わる。近年は、イリ・キリアン、マリーナ・アブラモヴィッチらとのコラボレーションのほか、従来の形式にとらわれない舞台芸術やインスタレーションなど美術の領域にも進出している。
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