哲学者フリードリヒ・ニーチェの「運命」に対する思考が描かれた「ツラトゥストラはかく語りき」(1883−1885)を展示の起点に、ギャラリーの位置する代々木という場所の特性を活かして公共空間での作品展示、展示空間の窓や階段というサイトスペシフィックな要素を用いた壮大なインスタレーションを含む体験型の〈セラピー〉を個展で発表した。
【中島りか】
中島りかはロンドンのチェルシー・カレッジ・オブ・アーツで現代美術を学び、2018年に卒業。2019年に東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科に入学。中島の作品は、サイトスペシフィックなインスタレーションからパフォーマンス、都市空間へのパブリックな介入まで、複数の形態をとる。彼女はリミナリティと中間性の概念に興味を持ち、公的なものと私的なものの間の非二元的な関係を探りながら、身体とアイデンティティの社会的構築を指し示すジェスチャーを通してアートのカタルシス的機能を模索する。
e-mail: nakashimalika @gmail.com
Gallery TOH (東京都渋谷区)
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