実験的な手法で個人映画を制作する台北在住の張若涵と東京在住の工藤雅は、2021年夏、コロナ禍で互いに往来が難しい中で、相手から送られて来た映像の音や画を引用して返信するというルールで往復映像書簡を始めた。本展示では、その2年間に亘る映像のやりとりを、始まりと終わりのない円環する作品『蒸発書簡(32min, デジタル)』として上映する。4往復の映像はひと繋がりになっていつつも、それぞれの返信は完結した一つの世界である。また、海を挟んで共有し多重露光したシングル8フィルムを映写機で投影するほか、写真やアニメーション原画なども展示。
【工藤雅】
北海道千歳市生まれ。主に一コマずつ作画または撮影するアニメーションの技法を用いて映像を制作する。
〔フィルモグラフィー〕
『差異と反復とコーヒー』2020
『Tokyo cyanoghosts』2021他
〔上映歴〕
・イメージフォーラムフェスティバル 東アジアエクスペリメンタル・コンペティション
・ザグレブ国際アニメーション映画祭 他
〔受賞歴〕
・新千歳空港国際アニメーション映画祭 北海道知事賞
・写真新世紀2022 佳作 他
工藤雅
tekatama.animation@gmail.com
新宿眼科画廊(東京都新宿区)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。