アーツカウンシル東京の事業

Cross Transit

  • 団体名 : オフィスアルブ
  • 区分 : 区分なし
  • 助成タイプ : 長期
  • 分野 : 舞踊

プロジェクト概要

Cross Transitは、振付家・ダンサーの北村明子が、日本とアジアのアーティストと共に、ワークイン・プログレスのショーイングから本公演まで3年をかけて創り上げる国際共同制作プロジェクト。
カンボジア、ミャンマー、インドのマニプールなどの各地域に根差した舞踊・音楽などの芸術文化や、古来の武術が持つ身体技法とその芸術性、儀礼性、音楽との関わりを探りながら、アジアの視点を含めた舞踊語彙をさらに拡張することを試みる。

【1年目の事業の概要】
本企画のカウンターパートナーとなるカンボジアの首都プノンペンに拠点を置く芸術団体Amrita Performing Arts Centerは、カンボジアの伝統芸能を保存することを目的として設立され、現在、現代的なダンスの活性化に力を注ぎ、カンボジアの新しい世代のアーティストの創造活動を推進している。
初年度は、彼らのサポートを受け、伝統舞踊、音楽、精霊儀礼、武術のリサーチを行うとともに、様々なダンサーと出会う機会を得た。

・カンボジア、ミャンマー、インドでの「舞踊」の枠を超えた表現の可能性を探った。長期滞在を通して現地の文化、民族性のより深く入り込んだ要素を吸収。

リサーチメンバー:北村明子(主宰、振付家・ダンサー)
森永泰弘(音楽リサーチアドバイザー)
横山裕章(音楽監督)
※当助成対象ではなかったが、リサーチ成果の中間報告(ワークインプログレス)として、「Cross Transit」公演を自主開催した
2016年3月30~31日 会場:調布市せんがわ劇場(東京都調布市)

【2年目の事業の概要】
2016年7月、音楽家の横山裕章氏がインドに渡り、リサーチと現地での音源収録を行った。都内においては振付家・北村明子を中心に、リハーサルとクリエーションを行い、8月末からはカンボジア人ダンサーのChy Ratana、9月頭に同じくカンボジア人ドラマトゥルクKim Hakが合流し、東京初演を実施した。

◇公演
・2016年9月29日-10月2日 会場:シアタートラム(東京都世田谷区)
※当助成対象ではないが同年9月22日に松本市民芸術館 小ホール(長野県松本市)でも同作品を上演

【3年目の事業の概要】
2017年8月より北村によるフィールド調査。インドネシア、タイにてリサーチを行う。また東京、佐渡でのレジデンスクリエーション。
11月、カンボジアにてアムリタパフォーミングアーツとの共同制作、現地レジデンスでのクリエーション後、舞台美術を大きく改訂し、11月16、17日Department of Performing Artsにて作品を上演。
翌年1月には横山がインドネシア、ボルネオにて音楽リサーチレジデンス、クリエーションを実施。
3月、Mangangsana、Chy Ratana、Luluk Ari招聘。東京にて日本側アーティストも含めメンバー全員揃ってのリハーサル開始。3年目にあたる集大成として、以下の活動を実施した。東京公演を実施した。

◇公演
・2017年11月16日-17日
会場:Department of Perofming Arts(プノンペン/カンボジア)
・2018年3月28日-30日 会場:調布市せんがわ劇場(東京都調布市)
※10月、当助成対象ではないが「六本木アートナイト2017」にてCross Transitスピンオフ作品を発表。

プロフィール

北村明子(肩書き:振付家・ダンサー、信州大学人文学部准教授)

早稲田大学在学中、95年文化庁派遣在外研修員としてベルリンに留学。01年Bates Dance Festival(USA)、03年American Dance Festival(USA)委託作品発表。01年代表作“finks”は多数都市にて上演、モントリオールHOUR紙2005年ベストダンス作品賞受賞。05年ベルリン「世界文化の家」委託作品”ghostly round”は世界各国で絶賛を得た。ACE dance&music(英・2007/2011)、Artzoyd(仏・2009,2010)など海外作品振付・出演も積極的に行う。2011年インドネシアとの国際共同制作 To Belong projectをスタートし、ジャカルタ、東京、神戸、茅野、シンガポールにて毎年新作を上演。2014年にはDance New Airにて『To Belong/Suwung』(10月3~5日、青山円形劇場)を発表、12月にはインドネシア公演を成功させた。同年、国際共同制作インドネシアオペラ『Gandari Dance Opera』 (2014年12月12,13日、Teater Jakarta、振付提供)がインドネシアのTempo紙にてベストパフォーマンス賞受賞。2013~14年度信州大学文化庁事業の総合プロデュースを担当。2015年ACC個人助成日米芸術交流プログラムグランティスト。

お問い合わせ

オフィスアルブ
制作:瀧本麻理恵
TEL:03-5377-3272
e-mail:mariemarie1116@gmail.com