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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

東京アートポイント計画通信

東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。

2014/01/29

大内POレポート 東京、ひろい。(9)

POレポート9回目。1月も終わろうとしています。年度末に向けて走り出した東京アートポイント計画のオフィスは決算対応でさながら会計事務所のようでもあり、数々のドキュメント制作対応でさながら出版社のようになってもいます。もちろん、現場も動いています。ここへきてプログラムが目白押しなので文プロ発行のプレスリリースにまとめました。

制作中のドキュメントにはアートポイントの5年をまとめた本、があります。5年を経てかたちづくられてきた「東京アートポイント計画とはなにか?」がわかる本を目指しています。東京アートポイント計画にまつわるキーワードから紐解き、アートポイントのこれまでとこれからを語る座談会を収録予定です。ご期待ください。

制作にあたり、アートポイント前夜のことを思い返しています。東京都の文化政策として、どのようなミッションとコンセプトのもとはじまったか。前職で事業の基本実施計画案の作成を担当していたので、その通りになっているかどうか整理して考えるには5年は適切な節目のように感じています。

基本実施計画案の資料を読み返してみると、以下のようなことが書かれています。

・市民が主体的に参加すること
・新たな連帯を創出し結びをもたらすこと
・見世をテーマにその露出性や開放性を生かし、アートを媒介とすることで普段では出会わない異分野と遭遇する
・普段は本人以外には価値が共有されない、それぞれが持つ独自の世界観をアーティストと共に魅力的に社会化する
・誰もが主体的に行動し、それぞれの創造性を発揮できる社会への転換

平たく言うと、ここで言う「見世」は「屋台のようなもの」です。アーティストのイメージやコーディネートのもと、誰もが自分の世界観や独自性を見せ合えるさまざまな屋台のプロジェクト。2008年にはそんなことを考えていました。

5年間、さまざまなフィールドとテーマで東京アートポイント計画は展開してきましたが、この節目の年の最後に偶然にも上記のコンセプトと直結するプログラムを実施します。「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」での「大友良英 千住フライングオーケストラ 縁日」です。この縁日は、オーソドックスな屋台の他に、常識にとらわれないおもしろ屋台、見世物屋台、へんてこ屋台、演芸屋台など、独自のアイディアを披露したい参加者とともに創り上げます。千住フライングオーケストラの音の出る凧が舞い、不思議な屋台が立ち並ぶ足立市場を思い描いた大友良英さんと共に、ありえない風景を形にし、縁が期せずして結ばれる日を体験したい方、募集中です。どんなアイディアでも、主体的な参加をお待ちしています。物事のはじまりや変化のきっかけは「やってみようかな」です。そんな思いの背中を押せるアートプロジェクト。それらの積み重ねが「それぞれの創造性を発揮できる社会への転換」へじわじわとつながっていくと思っています。締め切りは2月20日(木)。詳細はこちらから。

3月のハレの日が晴れることを願いつつ。

東京アートポイント計画 プログラムオフィサー 大内伸輔

アートアクセスあだち 音まち千住の縁
大友良英 「千住フライングオーケストラ 縁日」
日時:平成26年3月21日(金・祝) 14:00-19:00 ※雨天時は内容変更
会場:東京都中央卸売市場 足立市場[足立区千住橋戸町50]
出演:大友良英、遠藤一郎、大友良英スペシャルビッグバンド ほか

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