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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

行ってみた!!

美術、音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクトなど幅広いジャンルでプログラムを展開する東京文化発信プロジェクト。そこでは様々な出来事が起こり、多くの人々が関わっています。 外部ライターの吉岡が文プロの現場を見て歩き、聞いてレポートするシリーズ「今日は○▲□▼に行ってみた!」

2014/04/21

一夜限りのアートのフェスティバル「六本木アートナイト2014」が閉幕


「六本木アートナイト2014」が4月19日(土)から20日(日)に亘って開催されました。 今年は開催前からプレプログラムとして六本木アートナイトスクールを実施。 アーティスティックディレクターの日比野克彦さんら実行委員会の皆さんがあたためてきた企画がついにお披露目に。「動け、カラダ!」をテーマに六本木の街で、アート作品の展示だけではなく、参加型パレードや体験型作品、パフォーマンスなどが行われました。

六本木ヒルズアリーナを包むのは、古着を再利用したパッチワークのアート作品を制作する西尾美也さんの作品《人間の家[スカート]》。こちらをメイン会場に、多数のプログラムが行われました。コアタイムの様子のほんの一部をレポートでお伝えします!

夕方17時半。
日の入りから始まるコアタイムをカウントダウンするキックオフセレモニーをメイン会場の六本木ヒルズアリーナで開催。 参加アーティストの皆さんがステージに集合し、日比野さんがコアタイム開幕宣言!「動け、カラダ——!!!」。


日本女子体育大学の学生たちがウィリアム・フォーサイス振り付け作品「Bongo Bongo」を披露し、六本木パレード《ふわりたい ながされたい つなぎたい》がスタート。約100名の集団は六本木通りへ出発です。参加者は、ダンサー・振付家の伊藤キムさんのもとで今日まで練習を重ねてきました。

皆さん、本当にいい笑顔でした! そして、東京ミッドタウンを目指したあと、国立新美術館へと続く星条旗通りまでパレードを行いました。


メイン会場の六本木ヒルズのほか、東京ミッドタウン、国立新美術館などで作品展示も。

西尾美也さんは、国立新美術館で《ボタン/雨》も展示。東京ミッドタウンでも花をモチーフにした作品を展示しました。


西尾さんの作品越しに見えるのは、いけばな家元、小原宏貴さんによる《Egg》。


鈴木康広さんの《まばたきの葉》。紙の葉に、開いた眼と閉じた眼が裏表にプリントされていて空中から舞い降りてくる様子はまるで「まばたき」しているかのようでした。


東京ミッドタウンのアトリウムでは、Chim↑Pomのリーダー卯城竜太さんを中心にした若手美術家集団「天才ハイスクール!!!!」が文字通り「体」を使って、ステージ空間を演出。コアタイムには聖火ランナーが六本木中を回遊!


ミッドタウンのプラザに円形状の卓球台が。リー・ウェンさんの《ピンポン・ゴー・ラウンド》。
日が暮れるとどんどん冷え込んできましたが、体験型作品でカラダをあたためて。汗をかいても大丈夫なようにメインビジュアルをデザインした特製タオルマフラーの販売も行われました。

パレードの他にも複数のパフォーマンスプログラムがあちこちで同時多発的に行われるので、ガイドマップを手に夜の街を回りました。

ギャラリーも入居するファッションビル、ピラミデの吹き抜けスペースを劇場に見立てて、東野祥子さんが様々なジャンルのアーティストとともにパフォーマンスを披露しました。ポールダンスで発電!


KENTARO!!さん率いる東京ELECTROCK STAIRSのパフォーマンス。


スポーツと芸術の境界線を広げながら活動する「んまつーポス」のパフォーマンス《筋肉率39.0%の身体が宙を切る。そんなダンスです。》。

街中では、刷り立ての芋洗坂新聞 号外が配布されました。


悪魔のしるし《搬入プロジェクト》。
赤いファーで包まれる大きな構造物を六本木ヒルズの中へ作業着を着た職人たちが自力で運び込んでいきます。
安全第一、慎重に角度を変えたり何度も方法を変えながらトライ。その一挙一動に観客の皆さんから声援がわき起こりました。


複雑な形状をした構造物はそう簡単には入りません。現場は一時間以上も膠着状態。その間に別のパフォーマンスを見に出かけていたのですが、戻ってくると搬入が完了していました。最終的に構造物の一部を切り落とす判断をしたそう。このあと、再び構造物を外に出す搬出が行われました。

深夜2時の六本木アートナイトの熱気が伝わりますか……!


♪盆でもないのに盆踊り〜 ダンスカンパニー、コンドルズ主宰の近藤良平さんが会場を盛り上げます。
DJが選曲した音楽が流れるヘッドホンを身につけ楽しむクワイエット・ディスコも深夜の最終回まで大盛況でした。

その隣では、西尾美也さん《カラダひとつ工房》の出張ワークショップが。集まった古着の端切れを手持ちの服やバッグに縫い付けてもらいました。

西尾美也さんは六本木アートナイトに向けて約3ヶ月に亘ってボランティアを含めた多くの皆さんと準備してきました。この日もボランティアの皆さんと一緒に粛々と作業をしていました。

午前4時半。
日の出の時間が近づいてきました。

日比野さんは変わらず元気です。アリーナでは「日比野克彦と朝まで起きていたアーチスト」トークが始まりました。
アーティスト同士の会話やこの日出会ったお客さんの反応など、この夜の出来事を話してくださいました。
そして集まった皆さんで夜明けのカウントダウンをしてコアタイム終了! お疲れさまでした!

◆六本木アートナイト2014
http://www.bh-project.jp/search/tabid/62/pdid/218/Default.aspx

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