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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

東京アートポイント計画通信

東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。

2018/12/26

10年間の棚卸し―Artpoint Letterより

東京アートポイント計画では、毎月1回メールニュース「Artpoint Letter」を配信しています。

2018年12月号のメールニュースより、プログラムオフィサー・大内伸輔の記事をご紹介します。


師走は忙しい。どうせもう幾つか寝たらお正月なのに、どうにも「今年のうちに」と気忙しい。そんなざわざわな12月が過ぎていきますが、いったん区切りをつけて棚卸しをするには良い時季です。

東京アートポイント計画は今年で10年目。現在、その節目のための本をつくっています。

「アートプロジェクトの実施を通じてNPOを育成し、文化創造拠点をつくる」ことを目指して始まった東京アートポイント計画事業。「こんな成果がたくさん花咲いています!」で埋まれば美しいですが、その時々に飲んだ煮え湯の味をつたえることも「わかったこと」です。そっちの水は甘いのか、苦いのか。この先の10年を考えるヒントになるような本になれば、と願いつつ棚卸し作業も後半を迎えました。

まちなかで展開するアートプロジェクトは作品などのモノとしてよりも、その場所で起こるコトを重視します。かたちとして残らないコトは、概ね消えて無くなります。一時盛り上がったムードも、風とともに去ります。だから、東京アートポイント計画では、成果や実践そのものを「残すこと」にことさら注力して取り組んできました。

毎年12月になると、プログラムオフィサーがアートプロジェクトの事務局と話す合言葉のひとつに「ドキュメント制作にそろそろ着手しよう」があります。こうして毎年15点程度の成果物(冊子などの印刷物)を残しています。何があったのかを可視化し、価値化し、次につなげるための節目節目の棚卸しを繰り返して10年。

「東京アートポイント計画」「Tokyo Art Research Lab」「Art Support Tohoku-Tokyo」の3事業合わせて208種類の成果物を発行してきました。駅ナカの小さな本屋ならジャックできそうな気がするボリュームです。これらの冊子は思い出のアルバムではなく、今もって使える実践的な情報。この節目にアーツカウンシル東京のウェブサイトですべて閲覧できるよう、少しずつ準備を進めています。また、TARLウェブサイトの「図書室」ページでは年代別のアーカイブも。10年間で編まれた言葉の数々、余すことなく使っていただければ幸甚です。

また、せっかくなので208点が一堂に会す機会を3月に企画しています。なので、師走は忙しい。

どうぞみなさま、良いお年を。


*東京アートポイント計画からのご案内

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