南米ベネズエラで社会変革を目指した音楽教育として始められた「エル・システマ」
ホワイトハンドコーラスは、そこから誕生した障害の有無に係らずすべての子どもが参加できるインクルーシブなコーラスグループです。
南米ベネズエラでホセ・アントニオ・アブレウ博士によって始められた、社会変革を目指した音楽教育「エル・システマ」。家庭の経済状況にかかわらず、すべての子どもが無償で集団での音楽教育が受けられる仕組みが原点で、子どもたちが、自ら協調性や規律を学びながら、目標に向かって積極的に取り組んでいく姿勢を育むことによって、希望や誇りを持てるようになることを目的としています。この活動は、世界的に活躍する若手指揮者グスターボ・ドゥダメルなど多くの一流音楽家を輩出しているだけでなく、子どもたちを犯罪や暴力から守り、学業面も含めてポジティブな影響を与えてきていることで、ユネスコ、米州開発銀行等の外部機関からも評価されています。2016年1月時点で、60以上の国・地域で展開しています。東京芸術劇場は、「エル・システマ」の理念に共感し、2008年から定期的にその活動を紹介するフェスティバルを開催してきました。
ホワイトハンドコーラスは、「エル・システマ」のもと1995年に誕生した、障害の有無に係らずすべての子どもが参加できる活動です。聴覚障害や自閉症、発声に困難を抱える子どもの参加を重視し、発声の可能な子どもは“声の歌”で、発声の難しい子どもは白い手袋をはめて行うパフォーミングアーツ“手歌”で参加します。白い手袋で歌の世界を生き生きと表現することから、広義にホワイトハンドコーラスと呼ばれています。
東京芸術劇場では、2013年のエル・システマ・フェスティバルにて「エル・システマ」に関するシンポジウムを、また、2015年には一般の参加者を対象としたワークショップを開催し、2017年から(一社)エル・システマジャパンと共同で「東京ホワイトハンドコーラス」をスタートしました。2018年度には視覚障害の子どもたちも迎え、障害の概念を超えて美しい音楽を一緒につくりあげる素晴らしさ、みんなと分かちあう楽しさを追求してきました。2020年度より(一社)エル・システマジャパンと(一社)El Sistema Connectの2団体と活動しています。
小学生~高校生(小・中学生中心)
日曜日に、東京芸術劇場でワークショップを開催しています。
コロナ禍における現在は、メンバーの多くがオンラインで参加しています。
一般社団法人エル・システマジャパン
https://www.elsistemajapan.org/
TEL:03-6811-7077(平日9:00~17:00)
E-mail:whc@elsistemajapan.org
一般社団法人El Sistema Connect
https://elsistemaconnect.or.jp/
E-mail:info@elsistemaconnect.or.jp