アーツカウンシル東京が主催・共催するイベント情報

  • 開催終了

イミグレーション・ミュージアム・東京
多国籍美術館「わたしたちはみえている―日本に暮らす海外ルーツの人びと」

ジャンル:
  • アートプロジェクト ,
  • 展覧会・上映会 ,
  • 講座・シンポジウム

東京で開催されたオリンピック・パラリンピック終了後も、COVID-19に行動を限定される生活が続いています。同様に、国内に280万人以上存在する在留外国人の生活にも、私たち以上に大きな負荷がかかっています。オリンピックは彼ら/彼女らの生活に想いを馳せる機会にはなりませんでした。しかし、私たちが彼らを想うイマジネーションが失われたわけではありません。この時代にこそ彼らに関心を向けること、そして彼らからの発信を紹介することが、イミグレーション・ミュージアム・東京(IMM東京)にできることだと思います。
IMM東京は昨年2020年に活動10周年を迎え「美術館・わたしたちはみえている ― 日本に暮らす海外ルーツの人びと」という展覧会を開催予定でしたが、結果的にオンライン公開になりました。本展は昨年度の内容に追考と編集を進めた、満を持しての実地開催での展覧会となります。
岩井成昭(美術家、イミグレーション・ミュージアム・東京 主宰)

展覧会構成

  1. ホスト&ゲストアーティストによる「作品展」
    現代日本における「移住と移民・多文化社会」をアーティストたちはどのように見つめ、作品を制作しているのでしょうか。IMM東京主宰の岩井成昭が、岩根愛、高山明、李晶玉の3名のゲストアーティストを招き、それらのアプローチを紐解きます。
    出展作家(順不同):岩根愛、高山明、李晶玉、岩井成昭
  2. 海外ルーツを持つ表現者たちによる「公募展」
    2020年度、国内に暮らす海外ルーツを持つ人びとの作品をプロ・アマ問わず公募し、約100点以上の作品が集まりました。そのなかから、日々の生活の中でつくられた手芸品や、普段の暮らしを映したスナップ写真、自国文化と日本文化を混ぜ合わせた芸術表現など、日常の感性や思考が垣間見える約30点の作品を展示します。
  3. 多文化社会に取り組む団体の「活動紹介展」
    国内には多文化社会の在りようを探るさまざまな団体が活動しています。なかには、その活動にアートを積極的に取り込んでいる事例もあります。それぞれの願う風景を映し出そうと活動を続ける団体をアーティストユニット L PACK.による空間デザインのもと紹介します。
    参加団体(14団体、50音順):
    一般社団法人 kuriya/イミグラジオ~アーツ前橋多文化放送局~/カナガワビエンナーレ国際児童画展/公益財団法人可児市文化芸術振興財団/公益財団法人国際文化フォーラム/THE アート・プロジェクト多文化読み聞かせ隊/東京外国語大学 多言語多文化共生センター/東京で(国)境をこえる/特定非営利活動法人アデイアベバ・エチオピア協会/特定非営利活動法人多文化共生リソースセンター東海/特定非営利活動法人ダンスボックス/マルパ (MULPA)/みえ市民活動ボランティアセンター/武蔵野美術大学・カシオ計算機株式会社
    空間デザイン:L PACK.
  4. 市民リサーチャー・IMMねいばーずによる「リサーチ成果展」
    IMM東京では、市民リサーチャー「IMMねいばーず」を公募し、多文化社会に関心のある学生や社会人、アーティスト活動をしている留学生など、多様な背景を持った多世代のメンバーと活動を行っています。定期的に集い、議論やフィールドワークを通じて多文化社会について考えてきた成果として、本展では、私たちの身の回りで複雑に絡み合う「滲み出る多文化」と「食」をテーマに展示を行います。

入場料

無料

※会場が混雑した場合、入場制限をする可能性がございます。展覧会の最新情報は公式ウェブサイトにて、随時更新する予定です。
※会期中は関連イベントも開催をする予定です。イベント詳細は公式ウェブサイトにて、随時更新いたします。
※新型コロナウイルス感染症の状況により、プログラム内容は変更になる場合がございます。
イベント開催時のチェックリスト・感染防止策チェックリスト(PDF)

トークイベント

多文化社会とオリンピック
日時:2021年12月11日(土)19:00~21:00(開場18:30)
会場:東京藝術大学 千住キャンパス 第7ホール
ゲストアーティスト:岩根愛(写真家)、高山明(演出家・アーティスト)、李晶玉(美術家)
モデレーター:岩井成昭(美術家、IMM東京主宰)
定員:60名(事前申込優先) ※当日も余裕があれば参加可能

アート×SDGsの可能性 -アートは社会になにをなげかける?-
日時:2021年12月19日(日)19:00~21:00(開場18:30)
会場:東京藝術大学 千住キャンパス 第7ホール
ゲストスピーカー:近藤やよい(足立区長)、日比野克彦(アーティスト、東京藝術大学美術学部長)
コメンテータ―(オンライン):岩井成昭(美術家、IMM東京主宰)
モデレーター:熊倉純子(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)
定員:60名(事前申込優先) ※当日も余裕があれば参加可能

写真で観る内なる国際化?! -名越啓介スライドトーク『Familia 保見団地』-
日時:2021年12月25日(土)19:00~20:30(開場18:30)
会場:東京藝術大学 千住キャンパス 第7ホール
ゲスト:名越啓介(写真家)、岩井成昭(IMM東京主宰)
モデレーター:熊倉純子(東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授)
定員:60名(事前申込優先) ※当日も余裕があれば参加可能


各回お申し込み方法
[WEBフォーム]https://aaa-senju.com/contact
[お電話]03-6806-1740(13:00~18:00、火曜・木曜除く)
[メール]info@aaa-senju.com
件名にご希望のイベントタイトルをご記入いただき、代表者氏名(ふりがな)、参加人数、ご連絡先(電話番号・メールアドレス)をお伝えください。

※「info@aaa-senju.com」からのメールを受信できるように設定してください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内にのみ使用します。
※プログラム内容は変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※「東京都感染拡大防止ガイドライン」に沿った新型コロナウイルス感染拡大防止対策を講じて実施します。

【追加イベント】公募展 アーティスト・トーク

海外ルーツを持つ表現者たちから作品をプロ・アマ問わず公募し、全国から集まったなかから38点の作品を北千住BUoY 2階 公募展スペースにて展示しています。その作品や日々の活動について、出展者たちが会場でお話しします。来場者も交えた意見交換など、参加者同士の交流の場にもなることを願っています。ぜひ、会場へ足をお運びください。

日時:2021年12月25日(土)15:00~16:30(予定)
会場:北千住BUoY 2階ギャラリー
ゲスト:Golmaryam Masood Ansari、Lyle Nisenholz、INHO(予定)
進行:岩井成昭(美術家、IMM東京 主宰)
定員:15名(申込不要・当日先着順)
入場料:無料(日英通訳あり)

プロフィール

岩根愛 | Ai Iwane(「作品展」ゲストアーティスト)
1975年東京都生まれ。1991年単身渡米、ペトロリアハイスクールに留学。帰国後、1996年に独立。2006年以降ハワイにおける日系文化に注視し、移民を通じたハワイと福島の関わりをテーマに制作を続ける。2018年、初の作品集『KIPUKA』(青幻舎)を上梓。第44回木村伊兵衛写真賞、第44回伊奈信男賞受賞。ドキュメンタリー映画『盆唄』(中江裕司監督作品、2018年テレコムスタッフ)を企画、アソシエイト・プロデューサーを務める。2020年春の東北の桜を撮影した最新作『あたらしい川』を「あしたのひかり-日本の新進作家 Vol.17」(東京都写真美術館)に出展、同時に作品集『A NEW RIVER』(bookshop M)刊行。2021年、第37回写真の町東川賞新人作家賞受賞。著作に 『キプカへの旅』(太田出版)『ハワイ島のボンダンス』(福音館書店)。

高山明 | Akira Takayama(「作品展」ゲストアーティスト)
1969年生まれ。アーティスト・演出家。2002年、演劇ユニットPortB(ポルト・ビー)を結成。既存の演劇の枠組を超え、実際の都市を使ったインスタレーション、ツアー・パフォーマンス、社会実験プロジェクトなど、現実の都市や社会に介入する活動を世界各地で展開している。近年では、美術、文学、観光、建築、教育といった異分野とのコラボレーションに活動の領域を拡げ、演劇的発想を観光や都市プロジェクト、教育事業やメディア開発などに応用する取り組みを行っている。
http://portb.net/

李晶玉 | Jong Ok Ri(「作品展」ゲストアーティスト)
在日朝鮮人3世という立場から、国家や民族に対する横断的な視点を足がかりに制作を展開している。古典絵画の構図や象徴的なモチーフを借用し、マジョリティの文脈や構造にアプローチをかける試みを行っている。

L PACK.|エルパック(「活動紹介展」空間デザイン)
小田桐奨と中嶋哲矢によるユニット。共に1984年生まれ、静岡文化芸術大学空間造形学科卒。アート、デザイン、建築、民藝などの思考や技術を横断しながら、最小限の道具と現地の素材を臨機応変に組み合わせた「コーヒーのある風景」をきっかけに、まちの要素の一部となることを目指す。2007年より活動スタート。主な活動に廃旅館をまちのシンボルにコンバージョンする「竜宮美術旅館」(横浜/2010-2012)や、室内の公共空間を公園に変えるプロジェクト「L AND PARK」(東京/2011-2012)ほか。

岩井成昭 | Shigeaki Iwai(イミグレーション・ミュージアム・東京 主宰)
国内外の特定地域における環境やコミュニティーの調査をもとに多様なメディアで作品を制作し、国際展やAIRを中心に発表。1990年代から多文化状況をテーマに、欧州、豪州、東南アジアにおける調査を進める。2010年からはプロジェクトベースの「イミグレーション・ミュージアム・東京」を主宰。その一方で拠点を秋田に置き、秋田公立美術大学大学院複合芸術研科の新設に参与したほか「辺境芸術」を標榜するなど様々な活動を並行して進めている。秋田公立美術大学教授、東京藝術大学非常勤講師。

お問い合わせ

「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」事務局
ウェブフォーム:ウェブフォームはこちら
TEL:03-6806-1740(13:00~18:00、火曜・木曜除く)
E-mail:info@aaa-senju.com

開催場所

北千住BUoY(東京都足立区千住仲町49-11)
仲町の家(東京都足立区千住仲町29-1)

クレジット

主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、東京藝術大学音楽学部・大学院国際芸術創造研究科、特定非営利活動法人音まち計画、足立区
助成
公益財団法人 朝日新聞文化財団、公益財団法人 花王 芸術・科学財団、公益財団法人 福武財団、東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト