オペラよりも大掛かりなセットや予算を必要としないシアターミュージックは個人で演奏会を主催しやすく、それだけ聴衆は身近に身体表現+音楽に触れる機会を得る事の出来る魅力的な分野である。日本においては川島素晴氏、松平頼暁氏を筆頭にこの分野の様々な作品が生み出されてきた。この企画では歌、クラリネット、打楽器という、日本ではまだ代表的なアンサンブルの存在しない編成で両作曲家の新作と、注目の若手作曲家である黒田崇宏氏の新作、そしてG・アペルギスというヨーロッパにおけるシアターミュージックの大家とも言える作曲家の作品を演奏する事で、新しい表現方法を模索し提示する。
出演者は、薬師寺典子(ソプラノ)、會田瑞樹(打楽器)、西村薫(クラリネット)。
プログラム
♦︎川島素晴 『インベンションVII』(委嘱新作)
♦︎松平頼暁 『想像上の美術館』(委嘱新作)
♦︎黒田崇宏 『堆積していく灰色の灰』 (委嘱新作)
♦︎Georges Aperghis 『7つの愛の大罪』
♦︎Scott Munson 『タランテッラ』
♦︎川嶋素晴 『ダス・ラッヘンマンIVb』
【薬師寺典子】
東京藝術大学声楽科卒業後、ベルギー留学。ブリュッセル王立音楽院修士課程、ゲント王立音楽院上級修士課程現代音楽科修了。ベルギー政府給費奨学金奨学生、野村財団奨学生。現代音楽コンクール「競楽XIII」第三位受賞。
リエージュ王立歌劇場ラヴェル『子供と魔法』に子供役で主演後、ロンドンとアントワープでパーセルやモンテヴェルディ等の古典オペラに出演。松平頼暁のオペラ『挑発者たち』でアルト役を初演した事をきっかけに現代オペラに関心を持つ。
社会の分断を描いた高橋宏治オペラ『PLAT HOME』に企画から携わり、ベルギーで初演。2021年には日本初演を行い、演奏・企画共に好評を博した。
薬師寺典子
noriko.yakushiji.8@gmail.com
武蔵野スイングホール (東京都武蔵野市)
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