2022年5月13日から5月26日の間、中国出身で東京を拠点に活動しているアーティストLily Nightによる個展をソニーイメージングギャラリーで開催した。昨年まで彼女は本名の「周」(中国語読みZhou 日本語読みShu)で活動していたが、呼ばれたままにあった名前を捨てて、自身が持つ時間性に対する省察をこめ、新たな名前で写真集を出版した。本展では、これまでのコンセプトをいっそう深化させ、視覚におけるアナログ的な経験とデジタル的な経験との関係性について、ストレート写真、デジタルドローイング、有機溶剤などを利用して、イメージの分解と構築を実験的に試みた平面作品を発表した。
【LILY NIGHT】
ビジュアル・アーティスト。1988年中国黒龍江省哈爾濱市生まれ。日本とイギリスでの留学と勤務経験を経て、東京を拠点に制作活動を行なっている。個人的な記憶とコレクティブな記憶との関係性について問題意識を持ち、写真、ドロイング、コラージュ、映像、テキスト、インスタレーションによる作品を発表してきた。市場経済の中に失われる個の存在と痕跡を求め、商業主義的な思考やマスメディアに定義される社会性を超え、より広い循環と宇宙観を意識させる作品づくりに取り組んでいる。
ソニーイメージングギャラリー
(東京都中央区)
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