本事業では、八王子車人形西川古柳座とアメリカのアーティストらによる人形劇「AKUTAGAWA」の共同制作と、北米5都市での計14回の公演を行った。疫病の蔓延した社会における生き方や人が語る物語の不確かさ、常識への疑いなど、今の社会に通じるモチーフに焦点を当て、芥川龍之介の生涯と作品「羅生門」「地獄変」「竜」「杜子春」「河童」を日米双方の視点から分析、伝統的な車人形の表現技法をベースに、英語によるナレーション、影絵、映像とライブミュージックを用いて描いた。八王子車人形からは五代目西川古柳が構成・演出・人形デザイン・出演(人形操演)で参加、アメリカからはTom Leeが構成・演出・映像・出演(ナレーション、人形操演)で参加したほか、ニューヨークで多様な種類・規模の舞台作品に楽曲提供してきた作曲家・尺八奏者・打楽器奏者の辻幸生、メディアアートを用いた舞台作品作りを手掛けるChris Carcione、影絵デザインのLinda Wingerterらが参加した。
【八王子車人形西川古柳座】
八王子車人形西川古柳座は、ろくろ車と呼ばれる車付きの箱に座った人形遣いが両手両足を使って一人で一体の人形を操る「車人形」の技法を、家元制度により伝承・普及することを目的とした伝統人形芝居の一座である。1872年に創設され、1982年に東京都無形文化財に、1994年に国の選択無形民俗文化財に、そして2022年1月に国の重要無形民俗文化財に指定された。現在は五代目西川古柳の元、日本国内のみならず世界30以上の国・地域で公演やワークショップを行っている。
〒192-0154 東京都八王子市下恩方町1566
八王子車人形西川古柳座
家元
西川古柳
TEL: 042-652-1222
FAX: 042-652-1222
e-mail: kurumaningyo@jasper.dti.ne.jp
ショパン劇場(シカゴ/アメリカ)
ワバッシュ大学ボール劇場(クロウフォーズヴィル/アメリカ)
キャパ劇場(ピッツバーグ/アメリカ)
ヴァージニア工科大学モス・アーツ・センター(ブラックスバーグ/アメリカ)
ジャパンソサエティ(ニューヨーク/アメリカ)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。