16世紀中頃にヨーロッパで生まれたドゥルツィアンは、17世紀初期バロックの時代に黄金期を迎えたが、18世紀以降バロックファゴットの出現により表舞台から姿を消したファゴットの前身楽器である。本事業は、日本において奏者が少なく知名度の極端に低いこの古楽器の歴史とレパートリーを誕生以前から追った内容であり、プロ奏者による日本初のドゥルツィアン単独コンサートとなった。演奏会そのものをエンターテイメントであると同時に音楽資料として提示し、ドゥルツィアンの研究成果、レパートリー、魅力について、広く世間に発信した。
【Old instruments Research Project】
Old instruments Research Projectはヒストリカルバスーン奏者、鈴木禎が主宰する古楽器とその背景の研究、発表、演奏会を実施する団体である。当団体は未だ世に知られていない古楽器の魅力を発信すべく、17世紀〜20世紀に至るまでの楽器を使用し、時代の変化と共に楽器や音楽が得てきたもの、同時に失われたものに焦点を当て現代に問い直していく。
ガルバホール(東京都新宿区)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。