「三枚組絵シリーズ」は、画家フランシス・ベーコンによる三枚組の絵画作品から着想を得ている。絵画が物語によって覆われてしまうことを彼が批判したように、このシリーズは、物語によらない、新たな上演のあり方を探ることを目的とし、現在は、とりわけベルトルト・ブレヒトが提唱する「読み取り可能な身振り」の問題に着目し、生のありさまを読み取れるような身振りを発見すること、またそれによって生に働く力を描くことを試みている。
「洋間たち」では、物や家具を用いて、それらが人物の身体や身振りにどのように作用するかを探る。使う/使われるという人と物の関係性を見直すことで、人間中心的である物語から距離をとり、物語から取りこぼされてきた問題の発見に取り組む。
作・演出 我妻直弥
振付 石田花奈
出演 梶野ひなこ・久世直樹・杉田亮・吉田萌・松橋和也
制作 田中萌・増田祥基
記録 mymo
記録補佐 中川友香
【三枚組絵シリーズ】
三枚組絵という言葉は、画家フランシス・ベーコンによる三枚組絵の作品群から引用したものである。彼は三枚組絵という形式によって人物たちの図像を隔てることで、絵画が物語に覆われてしまうことを批判している。しかし、この三枚の絵の関係性が物語によるものでないならば、それはなんなのだろうか。そこには、どのような秩序が働いているのだろうか。
三枚組絵シリーズとは、それらのベーコンの作品を起点として、上演の場における新たな秩序を探ろうとする試みである。
三枚組絵シリーズ
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元映画館(東京都荒川区)
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