『鍼を打つ』はアーティストの百瀬文により、2021年の「シアターコモンズ’21」(東京)にて制作・初演された、鍼治療を取り入れたパフォーマンス作品である。本作は参加者と鍼師が1対1で行う体験型の作品で、参加者は百瀬が作成したオリジナルの問診票に回答し、それをもとに出演者である鍼師が参加者の状態を読み解き、鍼治療を施す。
本事業では『鍼を打つ』のパフォーマンスに加えて、映像とインスタレーションによる展示を、「世界演劇祭2023」(フランクフルト)にて行った。特に映像は百瀬が専門とするメディアで、単なるパフォーマンスの記録映像ではなく、パフォーマンスを追体験するかのようなイメージを取り入れ、展示の鑑賞者にも作品コンセプトを体験してもらえるよう構成した。パフォーマンスに加えて展示を行うことで、より多くの方に本作を鑑賞いただくことを図った。
【有限会社 一色事務所】
美術に関する展覧会など催事の企画立案及び運営、芸術家のマネジメント業務、編集業務、コンサルティング業務、広報業務等を行う。近年の主な展覧会・プロジェクト制作に、藤井光「TCAA 2020-2022 受賞者展」(2022)、ピピロッティ・リスト「Your Eye Is My Island ―あなたの眼はわたしの島―」(2021)、森村泰昌「森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020-さまよえるニッポンの私」(2020)等がある。
フランクフルト応用美術館(フランクフルト/ドイツ)
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