Archeは、ダンス上演空間の社会的機能や可能性を追求し、身体表現を通じて人と人の関係性やダンサー自身の存在意義を問い続けている。本作は、脳外科医ペンフィールドが提唱する「ホムンクルスの地図」をモチーフに、脳と深く結びつく「触覚」に焦点を当てる。触覚は、点字やものづくりなどからも示されるように、人間が互いに繋がりを持つための重要な要素であった。しかし、テクノロジーの発展により、触れ合う機会が減少し、シンボルや言葉を通じた間接的な繋がりが主流となった現代では、直接的な関わりを避ける風潮すら見られる。本作では、現在の人間が抱える「触覚の不在」を身体観の拠り所にして、もう一度人が生まれながらにして持つ感覚に立ち返り、生物としての倫理を問い直す試みである。
構成・演出・振付
井田亜彩実
音楽
笠松泰洋
出演
荒俣夏美
南帆乃佳
井田亜彩実
(以上 Arche)
KENVOSE
黒須育海(ブッシュマン/コンドルズ)
笠井瑞丈
【Arche】
井田亜彩実主宰。2020年、穂の国とよはし芸術劇場PLATレジデンスアーティストとしての活動を機に「Arche」を結成。
代表作『Species-種-』で「横浜ダンスコレクション2021」コンペティションⅠ奨励賞を受賞。
近年は、現代美術家の大小島真木と共同プロジェクトを行い、『Species-種- Chapter2“パンタレイ”』を発表。
身体至上主義を掲げ、人間の根源的な生き様を追求している。その活動は、関東圏だけにとどまらず、全国各地で公演を行う。
Arche
arche.artopia@gmail.com
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都豊島区)
※事業概要等の情報は、助成をしている団体及び個人より提供されています。