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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

東京アートポイント計画通信

東京アートポイント計画は、地域社会を担うNPOとアートプロジェクトを共催することで、無数の「アートポイント」を生み出そうという取り組み。現場レポートやコラムをお届けします。

2013/09/17

三田POレポート 新人の体験記(5か月目)

9月も中旬となり、各プロジェクトが本格的に動き始めています。
先月、第1四半期が終了したことを期に、担当する団体と、現在までの実施状況の振り返りを行いました。

各団体は今年度事業開始前に目標をたてています。6月に行われた東京アートポイント計画キックオフ会の各団体によるプレゼンテーションでは、それら目標の発表も行われました。(講座の様子はレポートを参照ください)
2月には、それら目標の成果報告会を実施予定であることを踏まえ、目標は抽象的なものや、長期的なものにならず、あくまで今年度で達成したい目標、今年度事業を動かしていくための指針となるものを、それぞれの団体が掲げています。

例えば、今年度の新規事業である「長島確のつくりかた研究所:だれかのみたゆめ」では、「既存の方法ではカバーしきれないジャンルの横断・異種混交的な『つくりかた』を研究開発し、あわせて人材育成もおこなう。」ことを目標としています。具体的なイメージとしては、刑事ものの、ベテランと若手研究員が一緒にヤマを追っていく姿が、プロジェクトの進め方や人材育成の方法として挙げられました。新たなアートプロジェクトの「つくりかた」の研究開発が1年を通じ、進められていく予定です。
現在までの実施状況としては、若手研究員の募集を6月に行い、7月に研究所のキックオフ。7月から9月にかけては本格的に活動が始まり、都内を走るコミュニティバスをつかって街やバスについてのリサーチなど、年明けに実施予定のパフォーマンス上演にむけての準備が着々と行われています。若手研究員とベテラン研究員が関わりを持ちながら、プロジェクトは進行しています。

共催団体の方には、このような年度目標や年間の事業計画を踏まえて、現状出来ていること、達成できていないことを整理し、振り返りとして現状の経過報告をしてもらいました。
日々の業務のなかで緻密な計画をたてていても、実施スケジュールに遅滞が生じることは、しばしばあります。
目先の締め切りを優先していくと、少し先のスケジュールが目に入らず、締切に追われ、後回しになってしまったものが何日たっても更新されないという状況。とても危険な状態ですが、うっかりしていると陥ってしまいがちです…
年度はじめにたてた目標も、日々の業務に追われてしまっていては、気が付いたら1年があっという間に終わってしまいそうです。

東京アートポイント計画では、プロジェクトを実施していくための事務局を担う人材育成も行っていますが、育成団体として事務局業務を円滑におこなっていくためのトレーニング※を行っている団体にとっては、この一年で着実にスキルが身に付くよう、達成できていないことがあれば放置をせず、原因究明をし、改善していくことが目的です。達成できなかった、という事実確認はもちろんのこと、何故そうなってしまったのか、どうしたら改善できるのか、達成するための再調整を行い、次の一歩に繋げていきます。

今年度も早くも残り半分に差し掛かろうとしています。
2月の成果報告会では目標達成の報告ができるよう、共催団体の皆さんと現状を振り返りつつ、励んでいきたいと思います。

※アートプロジェクトを担う事務局には、様々なマネジメントスキルが必要となりますが、団体設立から年数が浅い団体にとって、事務局業務を円滑に進めることは容易なことでありません。育成団体として事務局業務を円滑におこなっていくためのトレーニングを行っている団体とは、定期的に会議を開き、日々の業務の進行状況の報告・連絡や、企画書や実施計画書等の書類作成の方法や確認作業、スケジュールのたてかたの確認などを、共に行うなどしています。

東京アートポイント計画プログラムオフィサー 三田真由美

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