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アーツカウンシル東京ブログ

アーツカウンシル東京のスタッフや外部ライターなど様々な視点から、多様な事業を展開しているアーツカウンシル東京の姿をお届けします。

ACT取材ノート

東京都内各所でアーツカウンシル東京が展開する美術や音楽、演劇、伝統文化、地域アートプロジェクト、シンポジウムなど様々なプログラムのレポートをお届けします。

2018/10/30

みんなでつくりあげる音楽フェス「アンサンブルズ東京」【ワークショップ編】

「アンサンブルズ東京」は、誰もが参加できる音楽フェスティバル。事前にミュージシャンによる音楽ワークショップを行い、イベント当日もプロと一般の人が同じステージに立ってライブパフォーマンスを披露するというものです。

旗振り役は、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽などで知られる音楽家・大友良英さん。
4年目の開催となった今年は、3つの音楽ワークショップが行われました。

  • サンティアゴ・バスケス「リズムの話法、そして歌ワークショップ」
  • 高木完×DJみそしるとMCごはん「オヤコラップ・ワークショップ」
  • 芳垣安洋とOrquesta Nudge! Nudge!「リズム・アンサンブル・ワークショップ」

さらに、イベント当日に会場を彩る「大風呂敷」もワークショップを通して制作。好きな布やいらなくなった布などを持ち寄り、会場を装飾する大きな“風呂敷”を縫いつなげました。

今回取材班は、サンティアゴ・バスケスさんのプログラムに参加。2日間にわたるワークショップと、イベント当日の様子をお伝えします!

ワークショップ1日目

2018年8月24日(金)、池袋にある東京芸術劇場のシンフォニースペースに約100名が集まりました。
このワークショップは「歌クラス」と「リズムクラス(楽器クラス)」に分かれていて、今日は合同練習。イベント当日は一緒にステージに立ちます。

参加者は子供から大人まで幅広く、リズムクラスの人たちが持参したマイ楽器もピアニカやサックス、ギター、民族楽器と実にさまざまです。
最初に楽器の種類で大まかに席を決め、ワークショップが始まりました。

サンティアゴ・バスケスさんは、打楽器をはじめとした楽器の演奏者であり、作曲家、指揮者。さらに文化イベントも手がけるなど、アルゼンチンを代表する音楽家です。

ワークショップには大友良英さんも参加しました。バスケスさんをサポートするとともに、参加者に混じってギターを演奏します。

今回のワークショップは、バスケスさんのハンドサインに従って、リズムを中心にアンサンブルや構成を即興的につくっていくというものです。

まずはロングトーンや、指を差された人だけが音を出すなど、基本のサインを覚えていきます。「コードはCマイナー。でも、わからない人は適当な音で!(笑)」と大友さん。知識やスキルにかかわらず、音を出すだけで楽しめるのがアンサンブルズ東京の魅力なのです。


筆者もトランペットで参加しました!

繰り出されるハンドサインはだんだんと複雑になり、覚える数も増えていきます。そのなかでバスケスさんがくれたアドバイスは「堂々と音を出すこと」。そのひと言で、音はいっそう厚みを増した気がしました。
ときどき、サインに混乱してみんなで笑い出してしまったり、初対面の人とも自然と声をかけ合ったりと、和やかなムードで約2時間があっという間に過ぎていきました。

最後は、みんなで記念撮影。「また明日!」と言葉を交わし、ワークショップの1日目が終わりました。

ワークショップ2日目

翌日の8月25日(土)、週末ということもあり、1日目とくらべて参加者の人数も少し増えたワークショップ会場。本番を翌日に控え、新たなハンドサインを覚えていきます。

2日目は、楽器の種類ごとのチームプレーもポイントになりました。たとえば、ギターセクションがひとつのフレーズを弾き、それに合うような別のフレーズをセクション内で素早く考え、どんどんと重ねていくような即興演奏です。

難易度は高くなっていきますが、筆者を含め、参加者たちはそれに対していかに応えていくかを楽しんでいました。

終盤には、ハンドクラップと歌でアンサンブルをつくっていく練習も。100人もの人が集まると、楽器を使わず身体だけでも重厚な音楽を奏でられることを知りました。

こうして2日間のワークショップが終了しました。
偶然に出会った人たちが、音楽でつながっていく。そこには、言葉よりもシンプルで濃厚なコミュニケーションが生まれていました。

翌日は、いよいよイベント本番です!

本番編はこちら


アンサンブルズ東京

  • 日程:2018年8月26日(日)15:00
    ※事前にワークショップを実施
  • 会場:東京タワー 南側駐車場など
  • 主催:アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、アンサンブルズ東京実行委員会【ピースリーマネジメント有限会社、特定非営利活動法人大丸有エリアマネジメント協会、株式会社文化放送】
    事業ページ:https://www.artscouncil-tokyo.jp/ja/what-we-do/creation/festivals/ensembles-tokyo/26663/

撮影:鈴木穣蔵
取材・文:平林理奈

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